岡山電気軌道訪問記2014GW(その①:東武日光軌道復元号)

「プロローグ」のつづきです・・・

去る5月3日(土・祝)、ゴールデンウィークの帰省ついでに、岡山に立ち寄って岡山電気軌道を訪問してきました。
祝日とはいえ「第一土曜日」。

・・・お目当ては

東武日光軌道復元号(3005号)!!
(現在は夏期を除く毎月第一土曜日に、東山線をわずか2往復だけしているという状況ですので、激レア車両です・・・)

・・・ということで、岡山駅前11:18発の東山行きに充当される同車への乗車から、スタートです。

到着
東山を11:00に出発した「東武日光軌道復元号」こと3005号が、岡山駅前にやって来ました。
その名の通り、同車がもともと在籍していた東武鉄道の日光軌道線時代の塗装をまとっています。

東山方面からの乗客を降ろすと、乗り場へと移動してきて・・・

乗車
いよいよ乗車開始です。
私にとっては当然初乗車の車両ですので、テンションが上がってきましたよ・・・
(扉にはICカード対応のステッカーがあることから明らかなように、対応する交通系ICカードでも、このレトロな車両に乗車可能です)。

扉
運賃箱だけが自動両替機のみならずICカードリーダーも備えた最新型であるところが、微妙にミスマッチ感を醸し出しています。
なお、扉は2枚扉となっていますが、原理としては片開き式扉と同様です。

車内
外観のみならず、車内も東武日光軌道線時代の面影を色濃く残しています。
木張りの床がポイントの高いところですね。
また、青系統の寒色のモケットも、この車が製造された昭和28(1953)年頃に、国鉄や民鉄で流行っていたものですね
(あれ・・・この製造年ということは、われらが伊予鉄道の誇るモハ50型の初期車(昭和26(1951)年製)よりも“新しい”・・・という事実に気がつくと、案外古くも感じなくなるという、このミステリー(笑)(モハ50型は、冷房改造とワンマン改造こそ受けて、運賃箱もICカード対応の最新型になっているものの、まだまだ第一線でガンガンに活躍しているため・・・))。

昭和44年改造
ちなみに、同車が東武鉄道の車両(100型)として製造されて15年もしないうちに日光軌道線は廃線となり、昭和43~44(1968~1969)年にかけて、10両全車が岡山電気軌道に譲渡されました。
そのため、改装銘板は「昭和44年」のものとなっているというわけです。

その後、車体更新を受けて3000型の多くは7900型に生まれ変わり、一部は廃車されて、現在ではこの「3005」号と、KUROに改装された「3007」号だけが在籍している・・・という次第です。

ステップ
古い車だけあって、床は高いです。
また、岡電の現行車両(低床式でそもそもステップのないMOMOと、この車と同じく3000形のKUROを除く)には、基本的にはサブステップが設置されていて、高齢者や交通弱者の乗車への利便性向上に寄与していますが、この車にはサブステップはありません・・・というより、「ステップの奥行きが狭すぎて設置できない」という方が正しそうです。

模様とすり切れ
このステップと床の境界となる金具、よく見ると人がよく通るところは模様がすり切れています。
これが還暦の重み・・・というものでしょうか・・・。

窓枠とか
窓枠とか。
年月を重ねた車両だけに許される「味」を醸し出しています。

味があります
運転台との仕切とか。
号車表示や、掲示類の“フォント”が、半世紀前の息吹を伝えてくれています・・・。

天井
未だに非冷房車として残っているため、天井は比較的シンプルです。
照明はおそらく白熱灯と思われ、夜間に点灯したらさぞムーディーだと思われますが、現行のダイヤでは点灯することはなさそうなのが残念です。

また、このたくさんのつり革・・・
ゆれるつり革
速度が上がるとぐわんぐわん左右に揺れながら走ります。

日光時代の路線図
東武日光軌道線当時の路線図が残されていることに、密かにニヤリ・・・。

現在の路線図とか
反対側には、もちろん現在(岡山電気軌道)の路線図もありますよ・・・。

運転台
古い車両だけあって、運転台は比較的シンプルです。

シンプルな二枚窓
昭和20年代の後半から30年代の前半にかけて流行した2枚窓を、今に伝えてくれます
(国鉄EF58型電気機関車、80系電車(後期車)といったところが有名どころですね・・・)。

非常コック
端の座席の下には、非常コックがありました。

**********

一路東山へ
岡山駅前から、多くの乗客を乗せて東山へと出発です。
岡山電気軌道の大きな特徴として、岡山駅前を起点にした近距離区間(東山線であれば県庁通り、清輝橋線であれば郵便局前まで)は100円で乗車できることもあって、当該区間の乗客が割と多いということがあります。
特に、東山線の「城下」電停は、後楽園、岡山城・・・といった岡山の観光名所への最寄り駅となることもあって、利用者が多いです。
このときも、立ち客が出る盛況でしたが、県庁前電停を出る頃には、車内は閑散とした状況になっていました。

代わりに・・・

沿線でカメラ構えている人多すぎ

・・・ということが、最前列に座っていると目につくものでして、岡電のホームページで運用が公開されていることもそうですが、みんな「激レア車両」って、やはりわかっているんですね(私も人のことは言えませんが・・・)。

そんな撮影者たちの熱い視線を、私が・・・ではもちろんなく、「3005号」が一身に浴びながら・・・

東武日光線復元車
終点の東山電停に到着しました。

側面
側面。
フォントがいちいちレトロです。

台車
台車。
もちろん響いてくるのは“つりかけサウンド”です
(窓が開いていることも相まって、車内では結構な轟音となります。・・・だがそれがいい(笑))。

「東武日光軌道復元号」は、東山11:40発の岡山駅前行きとして、東山線をもう一往復します。
何せ激レア車両(次に乗車する機会がいつ来るかわかったものではない)ですので、岡山駅前まで同車に乗って戻ることにします(まさに一日乗車券様々です・・・)。

折り返し
東山電停の先にある引き上げ線から、運転士氏が交代して、乗り場へとやって来ました。

岡山駅前行き
「岡山駅前」行きです。

東山線限定
方向幕は固定のようで、東山線でしか運行されていません。

・・・さて、発車時間になったようなのですが、なかなか発車しません。
運転士氏が、何度か乗車扉を閉める操作を繰り返しています。

・・・どうやら、乗車扉のドアエンジンが不調なようで、最終的には手で押し込んでいました。
やはり古い車両だけあって、いろいろなところにガタがきているのでしょうね
(だからこそ、月に一日、わずか2往復しか運行しない「動態保存車」状態になっているのでしょうし・・・)。

車内でも寄る年波を感じさせたものとして、
外れた広告枠
外れた広告枠

台座が割れてる
割れた照明の台座

・・・といったものが、何気に目につきました。

全体として、同車が岡山にやって来た昭和44年当時の雰囲気はもちろんのこと、誕生した昭和28年当時の雰囲気も、よく残している(非冷房であることも含めて)、“昭和レトロ”を体現した、乗り甲斐のある車両であることに間違いはありませんし、こういった損傷もまた、「3005」号が年月を積み重ねた来た“勲章”のようなものであるのかもしれませんが、そろそろ徹底したメンテナンスを実施した方がよいのではないか・・・と、思うこともしきり・・・
(KUROレベルとまでは言わないにしても、今後も観光資源として動態保存を続けていくのであれば、もうちょっと何とかした方がいいのでは?)。

KUROとの邂逅
西大寺町電停を過ぎたところで、もう一両の3000型こと、KURO(3007号)とすれ違いました。

MOMOが追いついてきました
ちなみに、乗車日の運行ダイヤでは、東山線で3005号の次の電車(5分後)に充当されていたのが9200型MOMO(第一編成)でしたが、扉の不調や乗降への手間取りを繰り返しているうちに、MOMOが後ろから追いついてきてしまいました・・・

岡山駅前出発
岡山駅前で降車し、「東武日光軌道復元号」への“乗車”はおしまいです。
同車のこの日最後の運用となる、岡山駅前11:58発の東山行きを見送ります(少し遅れての発車だったかもしれません・・・)。

**********

さて、先程「東武日光軌道復元号」に追いついてきていたMOMO(第一編成)が、次の東山行きです。
このMOMOに乗車して、「東武日光軌道復元号」を追いかけながら東山に戻りました(・・・結局、やっぱり東山線の途中で追いつきました)。

MOMOとの邂逅
「東武日光軌道復元号」は、岡山駅前11:58発の東山行きが(運転日の)最終運用となります。
したがって、到着後は車庫に引き上げとなるのですが、引き上げのためちょうど転線してくるところでした。

3005号とMOMO、最古の車両と最新の車両の邂逅です。

車庫に引き上げ
東山線2往復のおつとめを終えた「東武日光軌道復元号」は、車庫に併設された工場へと引き上げていきました。

しばしの眠りに・・・
(当然工場敷地外からの撮影)
来月の運転日まで、しばしの休息です。

「その②(KURO)」につづく・・・
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Author:キモプアの紙
キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
その中でも(まあ、ほかに“キモプア”を自称する物好きもいないでしょうが・・・)選ばれし“逆”エリートゆえに“紙”(ペーパー的な意味で・・・orz)。

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