オレンジフェリー(大阪~東予航路)乗船記・その①

先日(平成31年2月)、久しぶりに“本格的な大型フェリー(名門大洋フェリー)”に乗船してきたことがありました

関西~松山航路がなくなって、すっかり長距離フェリーも“縁のない”交通手段になっていたのですが、久しぶりに乗船してみると、昨今のフェリーの“豪華化”の流れはなかなかのものであることを、実体験をもって思い知らされました


船旅はいいものだ
(特に、個室の場合)



・・・ということで、名門大洋フェリーの乗船経験に“味を占めた”私は、関西と愛媛県を結ぶ、“唯一残された航路”であるオレンジフェリーに生まれてはじめて乗船するべく、年度末のプチ休暇に向けて予約して、実際に乗船してきました。

そのときの記録を、簡単に整理しておきます。




P3202596_R.jpg
さて、オレンジフェリー(大阪~東予航路)も、名門大洋フェリーと同様に、大阪南港を発着します。
したがいまして、大阪南港へと、まずは向かわなければなりません。

いくつかの手段のあるところですが、“名門大洋フェリーの旅”の復路のルートを、逆にトレースしてみることにしました。

つまり、


出町柳→(京阪特急)→淀屋橋→(大阪メトロ御堂筋線)→本町→(大阪メトロ中央線)→コスモスクエア→(ニュートラム)→フェリーターミナル

・・・という、ルートです。

P3202592_R.jpg
相変わらず荷物が多いので、プレミアムシートで優雅に・・・と、駅の空席表示装置を眺めてみると・・・


あえなく満席

(厳密に言えば、出町柳→枚方市までは空席があったものの、全線通しの空席は無し)

・・・ということで、ダブルデッカーの利用に切り替えました。
このときは平日の17時台の乗車でしたので、需要が高い時間帯にバッティングした・・・というところでしょうか。

P3202614_R.jpg
待つことしばし、淀屋橋駅からやってきた特急の到着です。
折り返し整備--内実は“座席の自動方向転換”--を終えて、乗車開始。

P3202621_R.jpg
2階席の最後列を確保しました。

P3202605_R.jpg
ダブルデッカーについても、“ライナー”運用に備えて、座席番号が割り振られています。

P3202607_R.jpg
料金不要車両としては、全国でもトップクラスのアコモデーションは健在です。

P3202617_R.jpg
料金不要の車両でありながら、ダブルデッカーには通路にカーペットまで敷かれています
(JR在来線グリーン車や民鉄の有料特急でも、カーペット敷きの車両は少数派だというのに・・・)。

P3202611_R.jpg
階段からして、カーペット敷きです。

P3202608_R.jpg
他方で、(特急運用では)運賃だけで乗車できるだけあって、始発駅の出町柳から、遠慮無く混んでいくのも、ダブルデッカーのお約束です。
出町柳駅を出る段階で、すでに窓側席は全滅。

結局、私の隣も四条駅で埋まり、プレミアムカーほどの“優雅さ”が体感できないのは、致し方ないというところか、“贅沢言うな”というところか・・・。

ちなみに、私は終点の淀屋橋駅まで乗車していて、淀屋橋駅では車内整理の時間があるため、割と鷹揚に構えていたところ、途中で遅延が生じて折り返しがタイトになった--実際に乗車していて、露骨に“遅延した”感覚も無ければ、そんなアナウンスも全くなかったのですが--、車内整理抜きで即座の折り返しとなったため、階段を降りようとしたら乗客が大挙して乗り込んできて、大変な目にあった・・・というオチがついています
(階段は狭いので、すれ違うことができないのです・・・)。

思えば、このイレギュラーが、その後の“船旅の運命”を暗示していたのかもしれない・・・というのは、言い過ぎでしょうか・・・。




P3202624_R.jpg
さて、淀屋橋駅を混乱のなか、どうにかこうにか降車して移動し、地下鉄御堂筋線を介して、地下鉄中央線の本町駅にやって来ました。

P3202627_R.jpg

P3202629_R.jpg
(画像は、終点のコスモスクエア駅到着時の撮影)
今度は、いわゆる(旧)20系がやってきました。

御堂筋線では同世代の10系がどんどん置き換えられていっていますが、中央線ではまだしばらくは現役でありつづけそうです・・・。

P3202636_R.jpg
連絡エスカレーターを上がって、ニュートラムのコスモスクエア駅に着きました。

P3202639_R.jpg
先発の列車は混んでいたので見送って、次発の列車に優雅に乗り込むとします。
出町柳駅を出たのが17:37発の特急で、コスモスクエア駅の段階で19時過ぎ。
フェリーターミナルには19:30頃の到着を見込んでいます。

もちろん、これはある程度の“余裕”を見込んだ行程ですので、1本見送るくらいの芸当も可能な次第
(どのみち、フェリーターミナルに早く着きすぎても、乗船開始時刻は“20時”につき、それまでは待合室で待っていないといけないわけでして・・・)。

P3202643_R.jpg
やって来た次発の列車に早速乗り込んで、無人運転ならではの先頭展望席を確保します。

P3202652_R.jpg
大阪湾岸のベイエリアの夜景を眺めながら、10分程度の“ニュートラムの旅”です・・・。

P3202659_R.jpg
19:30頃、フェリーターミナル駅に着きました。

P3202675_R.jpg
連絡通路を渡って・・・

P3202676_R.jpg
・・・って、私の他に誰もいませんね・・・
もっと早くから来ている人が多いのか、あるいは出港直前にならないと来ない人が多いのか・・・。

P3202678_R.jpg
外はすっかり夜です。

P3202683_R.jpg
19:50に出港する名門大洋フェリーの2便が、偉容を見せていました。

P3202682_R.jpg
そして、ターミナルビル。

P3202688_R.jpg
連絡通路は、ターミナルビル2階の待合室に直結しています。

P3202687_R.jpg
このフェリーターミナルから出港するのは、名門大洋フェリーと四国オレンジフェリーだけです。
本日は全便平常運航のようで、やれやれ・・・。




さて、先日名門大洋フェリーに乗船した際には、インターネット予約して、事前決済したうえで、QRコードが印刷された“予約確認書”をプリントアウトして持参することによって、ターミナルのカウンターに立ち寄ることなく、直接乗船することができました。

他方で、四国オレンジフェリーの場合は、インターネット予約自体は可能なのですが、


事前決済(事前購入)するための手段が著しく限られている
(船会社の窓口に出向くか、扱いのある旅行会社に行くか・・・くらい。クレジット決済もコンビニ決済もできない・・・)



・・・ということで、基本的には、

“予約を先にして、船室だけ確保した”うえで、当日乗船前に乗船券を購入する
(インターネット予約すると、係員が手動で確認して、予約番号を書いたメールを予約者に返信する。予約者はその番号を控えて、乗船券を購入する。船室は購入時でないと確定しないので、当然、どの部屋になるかは“運任せ”


・・・というスタイルだったのが、21世紀らしからぬ・・・というか、ある意味で“乗客を信用している”と、思うことしきりでした
(予約だけ受け付けて事前決済・購入が必須で“ない”のであれば、無断ドタキャンされてもどうにもならないのでは?)。



もっとも、来月(平成31年4月)より、インターネット予約システムが新しくなるようで、繁忙期(A運賃とB運賃の適用期間)については、クレジットカードによる事前決済が必須となるそうです。
無断ドタキャンが実際に続発していたのでしょうか・・・ね
(他方で、従来からの電話予約も継続だそうでして、その場合は事前決済、どうするのでしょうか? 電話予約の場合だけ、従来からの“当日購入”の道も残すのか?)。

P3202692_R.jpg
ともあれ、発券窓口は“1階”ですので、(せっかく連絡通路から2階の待合室に直結しているのに)1階へといったん降りる必要があります。

また、インターネット予約をしていても“昔懐かしの(?)乗船名簿を記入・提出する”必要があります。
インターネット上からダウンロードすることもできますので、事前に記入してから窓口に行くと、若干スムーズになります。

ともあれ、事前に記入した乗船名簿(予約番号を記入する欄もあり)を提出して、その場で現金を支払い、乗船券と連絡バス乗車券を購入します

なお、オレンジフェリーの発着する東予港は、言ってはいけませんがかなり“辺鄙”な場所でして--新門司港ほどではないにしても・・・--公共交通機関の乗り入れもありませんので、徒歩客としては連絡バスに頼るしかありません(最寄りの主要駅である壬生川駅まで歩いたら、1時間はくだらなさそう・・・)。

今治、新居浜への連絡バスは“無料”ですが、それなりに距離のある松山の場合はそうもいかず、1230円(平成31年3月現在)の運賃が、別途必要になります

もっとも、この“オレンジフェリー連絡バス・松山線”に充当されるバスが、かなりの“曲者”ときておりまして、そのバスへの乗車ねらいも込めて、連絡バスを利用することにしました。

なお、有料・無料を問わず、連絡バスの利用時には、事前の申込が必要となります
(バスのキャパシティーを越えた場合、乗せてもらえなくても文句は言えない・・・)。

P3212791_R.jpg
(画像は、東予港ターミナルに掲出されていた運賃表)

さて、フェリーといいますと、


遅い代わりにお安い
(2等雑魚寝や2等寝台の場合)


・・・というのが“かつての常識”でしたが、高級化・豪華化が進む昨今のフェリーの場合、必ずしもこの常識はあてはまりません

私が乗船したのは、学校の春休み期間とでもいうべき時期で、適用運賃は“B運賃”でした。
そして、選択したクラスは、最も下のグレードとなる“シングル”でしたが、その基本運賃は“7000円”となります
(時期によって、 燃料油価格変動調整金が上乗せされます。乗船したときにはこれが“450円”上乗せされて、大阪南港→東予港間の運賃は、“7450円”となりました・・・)。



ライバル交通機関の正規運賃・料金と比べてみますと・・・

JR特急普通車(のぞみ指定席乗継ぎ・通常期) 大阪市内~壬生川 10260円
高速バス(いしづちライナー号) 大阪~壬生川駅前:4950円

(伊丹~松山の航空機については、東予地方に向かう際にはあまりメリットがないと思われるので、省略)


・・・ということで、JR利用よりは安いとはいえ、高速バスよりは明らかに高いです。

連絡バスの利用を踏まえて、大阪~松山間で考えてみても、高速バスよりは強気、JRよりはやや割安、航空機は・・・適用運賃と利用会社次第でどうにでもなるので一概にはいえませんが、


他のどんな交通機関よりも“安い”とは、いえない



・・・ことは、事実と思われます。

なお、オレンジフェリーの“シングル”は、他社であれば“2等寝台”に相当するグレードとなりますが、距離が倍は異なると思われる名門大洋フェリー(大阪南港~新門司港)のツーリスト(2等寝台相当)の運賃と比べると、実はほとんど差がありません。
実際には、名門大洋フェリーに乗船したときには、充実したインターネット割引の恩恵を受けたのに対して、オレンジフェリーの場合は、誰でも利用できる割引制度が往復割引くらいで、このときは正規運賃での利用となりましたので・・・



距離の割には強気の設定


・・・というのが、偽らざる実感でした。


次回のエントリーで整理するように、瀬戸内海の“中距離航路”としては破格のグレードを誇る“豪華船”であることは確かですので、強気の価格設定でもしないと、いろいろと回収できないのでは、あるのでしょうが・・・
(個人的な印象としては、より長距離を運航する九州航路のフェリーとも互角にやり合えるか、考えようによっては、オレンジフェリーの方が“高級”とさえ、いえそうなところです・・・)。

P3202695_R.jpg
乗船券を購入した段階で19:40頃。
20時の乗船開始まで今しばらく時間がありますので、2階に戻って待合室で待機です。
乗船開始時刻が間もなく・・・といっても、実際の出港は2時間先です。
それで、数十人の乗客がすでに待ち構えているというのですから、“需要”は大したものということでしょう。

ちなみに、この日は下級グレードとなる“シングル”“シングル+”(2等寝台相当)と“DXシングル”(1等相当)は、満室だったそうです。
祝日の前日ですから、並の平日よりは需要があることを踏まえるとしても、


この強気の価格設定で、実際にきちんと埋まる


・・・状況を見せられると、



豪華フェリーに“きちんと対価を支払うことができる客”だけ乗ってくれ・・・ということなのかも、しれませんね
(関西~愛媛航路にはほかにライバルはないので、価格競争をする必要もなさそうですし・・・)。

P3202697_R.jpg
19:50すぎに、汽笛を鳴らして名門大洋フェリーの2便が出港していくと、オレンジフェリーへの乗船開始も間もなくです・・・。


「その②」に、つづきます・・・)
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

キモプアの紙

Author:キモプアの紙
キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
その中でも(まあ、ほかに“キモプア”を自称する物好きもいないでしょうが・・・)選ばれし“逆”エリートゆえに“紙”(ペーパー的な意味で・・・orz)。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ