阪神8000系セミクロスシート編成(特急運用)

先日、神戸市の西にある「須磨浦山上遊園」に出かけてきたことがありました

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ご存じの方はご存じですが、この「須磨浦山上遊園」、山陽電鉄の須磨浦公園駅の真上にあります
(画像左が山上遊園へのロープウェイ乗り場、右側が須磨浦公園駅の改札)。

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・・・ということで、当然の(?)お約束として、帰りは須磨浦公園駅始発の「特急」列車で帰ることにしました。




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阪神電鉄と山陽電鉄を相互に行き来する「直通特急」に挟まれて走るのが、ここ須磨浦公園駅で折り返す「特急」列車です。

データイムのパターンとしては、

直通特急:1時間に4本
特急:1時間に2本


・・・と、なります。

要するに、需要の多い阪神線では特急が多数必要なのに対して、需要が一段落ちる山陽線ではそこまでは・・・ということで、このようなバランスになっているようで・・・。

改築されたとはいえ阪神三宮駅はかなり狭隘で、(現状でも近鉄奈良からやってくる快速急行の折り返しだけで)“折り返し”としては手一杯ということで、普通列車は高速神戸駅での折り返しとなっています。

実際の旅客流動を見ていると、特急も神戸高速鉄道線内で折り返してもよさそうなものですが、上述のように普通列車に高速神戸駅の折り返し設備が使われ、新開地駅の折り返し設備は阪急特急が使う・・・ということで、須磨浦公園駅の折り返し設備が活用されているそうです。

・・・そういえば、阪神~山陽の直通特急がなかった昔は、阪急車がここ須磨浦公園駅で折り返していたこともあったそうですが、“今や昔”ですね・・・。





さて、実は須磨浦公園駅のホームについて直近にやってきた「特急」は、阪神8000系の“オールロングシート編成”でした。

せっかく始発から乗るのにロングシートでは味気もへったくれもありませんので、セミクロスシート編成が来るまで待ちますよ

待った甲斐あって(?)、セミクロスシート編成がやってきました。
折り返しのために引き上げ線に進んでいきます。

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夕暮れ時で陽が沈み行くなか、ゆるゆると上りホームに「特急」がやってきます。

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“セミクロスシート編成”というものの、阪神8000系の場合、中間車(4両となるか2両となるかは、編成により異なります)のみがセミクロスシート車です
(言いかえると、先頭車は必ずロングシート車)。

・・・ということで、当然の如く中間車の乗り場で待ち構えます。

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ここが始発なので、当たり前ですがガラガラです
(そもそも、須磨浦公園駅の周りの人口も少なそうですし・・・)。

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では、転換クロスシートに身を委ねるとしましょう。
もともと、阪神8000系は全車ロングシート車でしたが、直通特急の運転開始と、後継の9300系とアコモデーションレベルを揃えるためもあってか、一部編成の中間車に限って、9300系と同等のセミクロスシート車になっています。

もっとも、正直なところ、特急や直通特急を(阪神8000系や9300系とともに)担当する山陽5000系グループが“あまりにも上級”すぎるために、それと比べると見劣りするのが正直なところ。
さらにいうならば、ロングシート車の窓割りにクロスシートを設置したので、窓割りと座席配置が合わないところがあるのは、致し方ないところでしょうか・・・。

・・・まあ、それは山陽5000系グループが“優秀すぎる”だけのことであり、必要十分なアコモデーションは確保されています。
少々“固め”基調の座席ではありますが、高級感という意味では、ライバルとなるJR221系や223系よりは“上”ではないでしょうか。


何よりも、阪神間を“クロスシートに身を委ねていくことができる”というときに、関西に住んでいてよかった・・・と、思う次第
(名古屋圏はまだしも、首都圏のクロスシート不毛ぶりは、他人事ながらお気の毒なところで・・・(首都圏でこのグレードの車両なら、間違いなく「座席指定料金」をとられそうで・・・(京急を除く)))。

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扉そばは固定クロスシートにつき、強制ボックス席ができるのは“やむを得ない”ところでしょうか
(この点でも、山陽5000系グループの後期車と比べられると分が悪いところですが、JRのライバル車両も同じ仕様ですので・・・)。

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もっとも、適度な角度がついていることに加えて、立席客のことも想定してか、仕切がモケット張りになっているのはお見事。

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3扉とはいえ、クロスシートが並ぶとやはり壮観です。

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なお、セミクロスシート車であっても車端はロングシートになります
(モケットが色違いなのは優先席のため)。

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しばし、須磨浦の海を眺めながら東へ進みます。
山陽電鉄線はJR山陽本線よりも一段高いところを走っているので、その意味での景色はいいですね・・・
(もっとも、須磨浦公園駅からの乗車では、海沿いを走る区間はすぐに終わってしまいますが・・・)。


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となりの(山陽)須磨駅に着きました。
ここでは緩急接続が実施され、普通列車からチラホラと乗り換え客があります。

もっとも、「特急」を名乗りはするものの、途中の阪神三宮駅までは各駅に停車しますので、その意味では(三宮からさらに先に行くのでないならば)大した速達効果はありません
(他方で、「直通特急」であれば、いくつかの駅を通過していきます)。

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須磨駅を出ますと、住宅街のなかを急曲線に車体をきしませながら、こまめに停車していきます。
ちょうどさし込んでいた西日に照らされた車内が、一日の終わりを告げるアンニュイな雰囲気(?)を醸し出しています・・・。

それにしても、クロスシート車に身を委ねながらも、須磨寺、東須磨、西代といった、直通特急では通過してしまう駅にこまめに停まっていくのが、新線といえば新鮮ですね・・・。

それを言うならば、そもそも特急の始発駅となる須磨浦公園駅も、直通特急は停まらない駅なのですが・・・。




そして、あれほどガラガラだった「特急」も、神戸高速鉄道線に入ると徐々に乗客が増えていき、三宮に着くと立ち客も出るレベルになるのですから、さすがは阪神本線です

私の隣の席も埋まりましたので、阪神本線ではカメラを引っ込めて大人しく(?)していました。

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須磨浦公園駅から1時間ほどで、終点の阪神梅田駅に着きました。
クロスシートに身を委ねていれば快適なものなのですが、ライバルとなるJR線と比べると、やはり“時間がかかる”ことは否めません。

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折り返しは「直通特急」になり、姫路に向かうようです。
ときは19時過ぎ、帰宅客が多数車内に吸い込まれて行っていました。

私も阪急梅田駅に移動して、通勤急行に乗り込んで京都まで戻ったのでありました。
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No title

この度の地震でご無事だったようで、なによりです。

さて、首都圏においては京急以外無料優等の転換クロスシートが無いのも事実ですが、
同じように転換クロスシート王国であった北部九州圏も、817-3000や821系の導入、
811系のロングシート化改造などでロングシート比率が高まるようです。
曰く、福岡都市圏の乗客増に対応とのことですが、上場の影響は存分にあるでしょう。
とりわけ、赤間から先、久留米から先の福岡都市圏外区間を減便したこともあり、
40km以上は新幹線や特急利用を促したいのでしょうね。
それを考えるとJR西日本が近畿圏や広島圏で有料特急や新幹線に誘導しないのは
王者の余裕という感じでしょうか(北部九州圏においても西鉄(電車・バス)がライバルとして
いますが、それに対抗する気はさらさらない、ということでしょう)。

No title

すいません、名前入れるの忘れてました。

クロスシート

イコやんさん、コメントありがとうございます。
地震から約1週間経ちましたが、鉄道線こそほぼ復旧したものの、大阪モノレールは復旧したと思ったら今日はまた運休だそうで、まだしばらく影響は残るのかもしれませんね。

さて、JR化の直後には、(東日本と四国を例外として)大都市圏で「転換クロスシートブーム」ともいうべき意欲的な新車群が続々と登場したことがありました。北海道の721系、東海の311系とキハ75系、西日本の221系、そして九州の811系とキハ200系といったところです。
ところが、コメントいただいた九州では、確かに(気動車も含めて)ロングシート車の比率が高まる一方で、北海道もまた、733系でロングシート化に舵を切ってきました。
どちらも「乗客増」を理由にしているようですが、九州では上場にともなうコストカット、北海道でも厳しい経営によるコストカットという要因、否定できないところでしょうね。
乗る側としては、座ってしまえば天国な転換クロスシートも、立席となると立席スペースが少なくなるので痛し痒し・・・。

九州ではもともと特急料金(在来線)の設定が他社に比べて区分が細かく、全般に安めではありましたが、快速系統を改悪することで、近鉄も真っ青(?)の特急誘導に乗り出したというところでしょうか。
鉄道会社としては料金を払う客の方が“上客”なのですから、理屈はわからないでもないのですが、ここ数年の九州はやることなすこと「後ろ向き」のように思われてなりません(個人的には、フリーきっぷの縮小・改悪はいかがなものかと・・・)。
後ろ向きといえば、一般形車両を(アコモデーションのレベルはともかくとして)積極的に新車で置き換える一方で、九州の在来線特急車両は、885系以来20年近くにわたって新形式が登場していません。九州新幹線の開業による転配があったといえ、これも大概どうなのかと・・・。

それを考えると、同じように露骨に特急に誘導する四国は、フリーきっぷという面ではまだマシなのかも、しれません(そういえば、今年もそろそろ「バースデイきっぷの旅」を計画しないといけない時期になりました・・・)。

なお、西日本が新幹線への誘導を露骨にしないのは、京阪神では(京都~新大阪間で)JR東海に流出させるくらいなら、自社で囲いこみたいというのがひとつ、そして、そもそも(誘導の対象になる)「こだま」号の本数が少ないことがひとつ(広島都市圏では、各駅に停まる「こだま」でないと、誘導しようがないかと・・・)、さらには、関西人がケチだから・・・という理由も?
もっとも、「新快速に有料座席車両の連結を検討」ということですので、少しずつ事情も変わってくるのかもしれません。

特急誘導

・九州
>ここ数年の九州はやることなすこと「後ろ向き」のように思われてなりません
この春からはすでに報道されていますように減量ダイヤに踏み切ったのが見て取れます。試しに時刻表をめくったら、鹿児島本線のデータイムで博多駅を直通する快速は毎時3本あったのが毎時1本まで削減されています。区間快速同士がタッチの差で博多で乗り換えできないダイヤも利用者視点でないなあと感じました。快速普通列車だけでなく誘導先の特急の本数も減らされてますし、今後は鉄道部門への設備投資を極力抑制する、という方針ではないでしょうか。

・四国
>同じように露骨に特急に誘導する四国は、フリーきっぷという面ではまだマシなのかも、しれません
確かに特急誘導だと思いますが、利用者の数相応ではないかと思います。
普通列車限定の四国再発見きっぷで愛媛県内の移動であれば長時間座れなかったことはないです(四国外では長時間立ち席に時々遭遇します)し、松山を起点とする特急の10枚回数券は普通運賃並みの料金で特急自由席に乗れるので非常に便利です。ライバルが弱い区間(例えば松山~川之江。この区間は松山~徳島・高知の高速バスがあるものの、時間帯や運行会社がバラバラで回数券の共通使用不可)でも10枚回数券の区間を設定しているのは良心的と感じます。

・西日本
>西日本が新幹線への誘導を露骨にしない
新幹線の並行する区間では、関西圏は値段を取るなら並行私鉄がライバルになるでしょうね。管理人さんのコメント通り、ほかの地区はこだま号が使いにくい(毎時1本しかなく普通列車より本数が少ない)ので特急誘導できないのではと思います。
北陸地区や和歌山から南とかは、ある程度は特急誘導があると感じます。

Re: 特急誘導

KTさん、コメントありがとうございます。

九州の「後ろ向き」というか、在来線における「減量志向」は、よく示されていますね。
ローカル線ならばわからないでもありませんが、稼ぎ頭であろう福岡都市圏を減量してどうするのか・・・という気もします。
もっとも、本州会社のように「鉄道事業が稼ぎ頭(金額的な意味ではなく、利益的な意味で)」にはなりにくいでしょうから、投資を抑制しようとするのも、理には適っているのかもしれません(企業の経営という意味では)。

それを考えると(上場していない(orできない))四国は、まだ鉄道事業に投資しようとする意欲があるのかもしれません。投資でもしないと回らないほど、国鉄世代やJR初期世代の車両の劣化が進んでいるだけという気もしますが・・・。
それにしても、「10枚回数券」・・・高速バスや特急バスと直接競合する区間(有名なのは松山~宇和島間)だけではなく、松山~伊予三島・川之江間にも設定があったとは、恥ずかしながらご指摘を受けるまで知りませんでした。
確かに、「形式的」には、松山駅/松山市駅~三島川之江IC間をバスで移動することはできますが、あのICは街外れにあるので、鉄道の直接のライバルになるともあまり思えませんでした。とはいえ、需要があるところにはあるようで・・・。

西日本については、並行民鉄に対する姿勢がかなり変わってきたことを実感しています。「昼間特割回数券」の廃止は、その最たるものかと思われます(金券屋潰しという理由もあるのでしょうが・・・)。
表向きはICOCAへの誘導を謳っていますが、JRと民鉄が「消耗戦」をやっていられるような時代でもなくなってきているのでしょうね・・・(とはいえ、昼特がなくなると、京都から大阪や神戸にJRで出かける際には、著しく高くなることも否定できず、もどかしいところです・・・)。

> 北陸地区や和歌山から南とかは、ある程度は特急誘導があると感じます。
そうでしたね。どちらのエリアも、18きっぷあたりで普通列車で移動しようとすると、普通列車の本数が少ないこともさることながら、短編成地獄(北陸)、短編成&オールロングシート地獄(紀勢本線南部)ですからね・・・。

回数券は今後どう変わっていくのか?

管理人さんのコメントを見て、ふと回数券に関する最近の新聞記事を思い出しました。

■阪急阪神は紙タイプの回数券廃止、カードに一元化
これまで、切符タイプの回数券がないのは近鉄だけ(回数券カードのみ)でしたが、阪急・阪神も回数券は今後カード式のみの発売になるようです。複数人で同一行程を利用する場合は、券売機で当日限り有効の切符と引き換える、というルールです。これも金券屋対策なのでしょうけど、3か月の有効期限がありますし、不定期に利用するケースには利用しにくくなるような気がします。

■JRの昼間特割の代わりはICOCAポイントとかか?
JRは紙の普通回数券は維持するようです(廃止の話は聞こえてこない)が、昼特きっぷに代わる新サービス、どうなるのでしょうね。個人的には乗車時間帯に対応したICOCAポイントの付与(例えば、大阪~京都の1乗車で3か月有効の昼間&土休日乗車で200ポイント、それ以外で50ポイント付与&1000ポイント単位で1000円相当のチャージに引換とか)&Pitapaの回数割引制度とかになるのではと勝手に想像します。

Re: 回数券は今後どう変わっていくのか?

KTさん、コメントありがとうございます。

JRの昼特廃止が「引き金」になって、阪急阪神まで紙の回数券の使い勝手を悪くしてきました。
もっとも、自分で買って自分で使い切るなら磁気カードでも困らないわけで、金券ショップをよほど忌々しく思っていたのかも、しれませんね(他方で、金券ショップ潰しをした結果、そもそも阪急阪神を全く利用してもらえなくなる可能性も・・・)。

阪急阪神の場合は、時差・土休日回数券には「ハーフ(利用回数半分)」の設定があるので、その意味ではまだ「使い切る」ことに対するハードルが他社よりも低めなのかもしれません。

> ■JRの昼間特割の代わりはICOCAポイントとかか?
確かに、「紙の回数券」については現状が維持されるようですね。コメントいただいた通り、金券ショップは普通回数券のバラ売りに一本化してくるのでしょう。
「9枚分の価格で11枚つく」区間であれば、普通回数券のバラ売りでも正規運賃に対してそれなりの割引率がありますので、その意味での使い勝手は残るものと思われます。

他方で、昼特廃止の代償となるICOCAの扱い・・・、あの西日本が、KTさんのコメントのような「大盤振る舞い」(昼特の割引額に近いようなポイントを1乗車から付与)をするでしょうかね・・・。著しくケチ臭い制度になるような悪寒がしているのは、私だけでしょうか?
少なくとも、昼特の有効期間となる3ヶ月で○×回乗車して、はじめてまとまったポイントを付与・・・となるような気はしますが・・・(つまり、私のように月に1~2度程度の利用者にとっては、何の恩恵もないシステムになる?)。
さて、どんなシステムになるのか、お手並み拝見というところです・・・。
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キモプアの紙

Author:キモプアの紙
キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
その中でも(まあ、ほかに“キモプア”を自称する物好きもいないでしょうが・・・)選ばれし“逆”エリートゆえに“紙”(ペーパー的な意味で・・・orz)。

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