伊予鉄道市内電車・6系統の変革期

先日来しばらく地元に籠もっているのですが、少し市街地に出かけた際に、

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市内電車・6系統に、一部区間(本町六丁目→大街道)だけ乗車してきました

・・・ので、そのときの記録です。

なお、あえて6系統を選んだのは、来る平成30年3月1日から、6系統の経路が変更され、「道後温泉」行きの表示・運行も間もなく見納めになるので、最後の記録をしておこうか・・・という理由によります。




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やってまいりましたのは、6系統の始終着停留所となる、本町六丁目電停です。
なお、手前の踏切は城北線の踏切で、市内電車の1系統および2系統(いずれも松山市駅を起終点とする環状運転をしますが、回る方向が違っておりまして、1系統が時計回り(先にJR松山駅前を通る)、2系統が反時計回り(先に大街道を通る)となります・・・)が走ります
(踏切の東側に1系統の、西側に2系統の「本町六丁目」電停があります)。

そして、6系統の「本町六丁目」電停は、踏切の先に見えている、道路のど真ん中にある電停です。
したがいまして、相互に乗り換えようと思えば乗り換えることができまして、希望する乗客には「のりかえ券」が発行されます
(乗り換え元の列車で運賃を支払ってのりかえ券を受けとると、乗り換え先の列車で運賃を再度支払う必要はない)。

・・・もっとも、「本町六丁目」でのりかえ券を所望している乗客、ほとんど見かけないんですけどね・・・
(これは、6系統の本数が他の系統と比べて著しく少ないことも大きい模様・・・)。

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交差点を渡って、本町線の「本町六丁目」電停にやって来ました。
線路はここで途切れています。

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背後の城北線を、2系統の電車が去って行きました。
もう少し北まで本町線が延びていると、“平面交差”になっていたところですが、延長されそうな見通しはありません
(これは、本町線が走る国道196号線が、本町六丁目のすぐ北で4車線から2車線に減少し、路面電車を走らせるスペースがないことも大きな模様・・・)。



さて、市内電車の他の系統が“データイム10分ごと”となっている一方で、6系統のみは“データイム30分ごと”と、本数にかなりの落差があります。
したがって、タイミングが悪いと30分近く待たされるところなのですが・・・、

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このときは運良く(?)、数分の待ち時間で電車がやって来ました。


なにやら“運がよさそう”な車両に当たりましたよ!

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モハ77号。
モハ50形の後期形の一員ですね。

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木製の床と、塗装された壁面という“ミスマッチ”
(木製の床は、ニス塗り・木製の壁を今に伝えるモハ50形初期車においてこそフィットする・・・というのは、勝手なノスタルジーというものでしょうか・・・)

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いわゆる“バス窓”

設計・製造された昭和30年代の標準的なスタイルを、今に伝えてくれます
(ただし、乗車したモハ77号の製造は昭和40(1965)年)。

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冷房改造や塗装変更を経ているとはいえ、登場から50年以上を経てもなお、内装は比較的原形を保っているように思われます。
にぶく輝くマスコン、一体何人の運転士がこれを握ったのでしょうか・・・。





・・・さて、本町線(本町六丁目~西堀端)は全線単線で、途中での行き違いができません。
したがって、本町六丁目に到着した電車は、乗務員氏が前後を入れ替わると、すぐに発車することになります。

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本町六丁目を発車して、本町線を南へ下ります。
ちなみに、本町六丁目の段階での乗客は5人ほどでしたが、途中の電停ではことごとく乗客が増えていき、本町線が終わる西堀端電停に到着する頃には、車内には10人を超える乗客がいる・・・という盛況(?)です。

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この本町線、国道196号線のまんなかに位置します。
そして、その国道196号線では、(伊予鉄バスとしては)本数の多い、66系統(堀江・北条線)がデータイム15分ごとに運行されており、途中の南堀端までは、完全に市内電車6系統と並走しています
電車停留所/バス停留所の位置もほぼ重複しています

こんな状況で、市内電車が走る意味があるのだろうか・・・と、時折思うのですが、実際に乗ってくる人はいますので、今もなおこうして、電車の運行が続けられているのでしょう。

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松山城のお堀が見えてくると、本町線もそろそろおしまいです。

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本町線は「西堀端」電停までです。
なお、この「西堀端」電停、1, 2, 5系統が発着する大手町線の「西堀端」電停とは位置が異なっており、誤乗も時折見られる・・・ということで、来る3月1日から、本町線の「西堀端」電停は「本町一丁目」に改称されることになりました
(大手町線の「西堀端」電停は現状通り)。

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さて、「西堀端」電停で本町線は--線路籍上は--途切れますが、大手町線改め城南線の線路に合流します。
ここから終点の「道後温泉」電停までは、5系統(JR松山駅前~道後温泉)と全く同じルートを走ることになります。

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(画像は、松山城に登城した帰りに「南堀端」電停で再び見かけた、モハ77号充当の6系統)
そして、「西堀端」の次の「南堀端」電停では、松山市駅に向かう花園線が分岐します。
本町線から松山市駅に向かう乗客は、希望すると「のりかえ券」の発行を受けることができます
2系統の電車に乗り換えると、同じ停留所から松山市駅に向かうことができる・・・という寸法です。

来る3月1日より、6系統は長きにわたる道後温泉への発着を取りやめ、本町六丁目~松山市駅間の運行となります
このときの乗客約10名、さて、どれくらい松山市駅に向かうべく南堀端で乗り換えるのか・・・と見ていたところ、

乗り換えたのは3名のみ


・・・でした。

もちろん、これはある平日の真っ昼間の状況ですから、ラッシュ時や時間帯によっては異なる旅客流動を示すのかもしれません
たかが一回のウォッチングがすべての状況を反映するわけでもない・・・といえば、それもそうでしょう。

・・・が、

思ったよりも本町線~城南線(大街道・道後温泉方面)の直通需要はある

・・・というのが、このときの印象でした。

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さて、南堀端電停を出て数分、市役所前、県庁前電停と官庁街で数人の乗客を降ろした電車は、大街道電停に着きました。
この日は無駄に(?)松山城に登城しに行きましたので、ここで降車です。

もっとも、この6系統、

観光客がほとんどいない

(そりゃ、観光客はJR松山駅なり松山市駅なりから乗ってくるのであって、本町線の沿線からは乗ってこないでしょうからね・・・)


・・・のも特徴でして、降りたのは私のほかにもう1人のみでした。

見方を変えると、本町線から乗車していた乗客の半分近くが、大街道以遠に向かった・・・ことになります。




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(こちらも、松山城に登城した帰りに「南堀端」電停で見かけたもの)
・・・ということで、間もなく「道後温泉」の行先表示が見納めになってしまう、市内電車6系統の(一部区間)乗車記録でした

このときが“たまたま”だったのかもしれませんが、本町線から松山市駅に向かう需要、決して多くないように思われました。

そもそも、松山市駅~本町線沿線の移動であれば、伊予鉄バス66系統の方が頻度にまさります。
他方で、本町線の沿線から、バスで大街道や道後温泉に向かおうとすると、乗り換え必須です。



・・・そういうこともありまして、伊予鉄も変わったことをするものだ・・・と思っていたのですが、ふと調べてみて気がついたことがあります

原則として、郊外電車とバスが並走する区間においては(より割安になる傾向がある)電車の運賃をバスにも適用することが多い伊予鉄道ですが(その代わり、郊外電車との並走区間をはみ出すと一気に運賃が上がるのですが・・・)、市内電車の沿線については事情が異なるのです。


たとえば、本町六丁目~松山市駅間の運賃を比較してみます。

市内電車:160円(均一運賃。現在はのりかえ券の適用によるが、ダイヤ改正後は直通)
バス66系統:210円


・・・あれ、バスの方が高い


てっきり、バス運賃も160円にそろえてきているとばかり思っていたら、市役所前や千舟町五丁目は市内電車と並走していないのできっちり距離制の運賃を適用しており、その影響でバスを松山市駅まで乗り通すと、運賃210円のままになる模様です
(なにせ、本町線が並走する区間でバスに乗ったことがなかったもので、調べてみるまで気がつきませんでした・・・。なお、キロ1km未満の区間については、バス初乗り運賃が適用され、市内電車と同額の運賃160円となります)。

バスは松山市駅~千舟町五丁目~市役所前~南堀端と迂回するので、松山市駅~南堀端間を“直行”する市内電車よりも若干所要時間がかかるという事情も、微妙にあるのかもしれません。



そして、今後は--これまでとは逆に--、本町線から城南線(大街道・道後温泉方面)に直通する乗客にのりかえ券が発行され、乗り換えの手間がかかることになります。

1年を通してみて、本町線から松山市駅に向かう乗客、大街道・道後温泉方面に向かう乗客、どちらが多いのかは定かではありませんが、


あちらを立てればこちらが立たず


・・・という、オチなのかもしれませんね。
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私が乗った時の状況

私が本町線に乗った時の状況を記します。

■平日夕方(18時ごろ)の本町6丁目行き
大街道で20人程度すでに利用者がおり、西堀端で10人弱が乗り立ち客がちらほら出ました。大街道に来る1系統や3系統は混雑してました(40人程度)ので、この便だけを見れば、ほかの系統の便の混雑を緩和させる効果があるという印象を受けました。

■休日朝(朝8時前)の道後温泉行(愛媛マラソンの日なので、この日だけ特別な可能性あり)
本町線沿線から大街道まで乗ったのですが、西堀端直前で8人、南堀端で5人下車、大街道までに残り全員下車で大街道からは空車で道後へ向かうという状況でした。

■路線変更について
西堀端で乗り換えで、同じ停留所で乗り換え可能な5系統だけでなく少し歩きますが市駅発の2系統や3系統へも乗り換えOKということであれば、あまり待ち時間なく大街道方面へ行けるということになるので、乗車効率を考えやむを得ないのかと感じてます。時間帯や日程のことがありこの便が特別だったのかもしれませんが、大街道から先が空車というのは効率が悪いです。

■別系統での乗り換えポイント
路線は異なりますが、2系統→5系統へのJR松山駅で乗り換えを案内してますが正直不便です。日中5系統が発車した直後に2系統が入るという、JR松山で10分近く待たされるダイヤになっているためです。
2系統→5系統、5系統→1系統への乗り継ぎを西堀端でも認めてくれるのならいいのになあと感じます。
(やってるのかもしれないですが、自動放送を聞く限りではなさそう)

Re: 私が乗った時の状況

KTさん、コメントありがとうございます。
同じ系統でも、曜日や時間帯によって状況が変わるということは、大いにありそうなところですね。

ただ、それにしてもこの6系統、他の系統と並行する区間(城南線区間)においては、本数の多い他の系統に乗客が流れて、(本町線に向かう乗客を除けば)「たまたま来たから乗ってみた」というパターンが多いのではないかと思われます。
その意味では、他の系統(1, 2, 3, 5系統、特に、かなりの区間が重なる3系統と5系統)の混雑を緩和させる効果は、大いにありそうですね。

見方を変えると、3系統や5系統の電車の直後に6系統が運行されてしまうと、並走区間においては極度にガラガラ・・・という事態も、確かにありうるかと思われます。
これは私自身が(「初夢きっぷ」がまだ存在していた)5年ほど前の正月三が日に経験したことですので、これまた「一般化」はできないのですが、道後温泉から大街道まで、ほぼ貸切状態ということもありました。

また、南堀端での乗り換え、同じ停留所で乗り換えができるのは、本町六丁目→道後温泉行きの、1系統への乗り換えのみですが、交差点を渡る手間をかければ(=道路を跨いで東側の電停に移動できれば)、2系統、3系統にも乗り換えること、のりかえ券の制度上は可能なのではないかと思われます(試したことはありませんが・・・)。
他方で、のりかえ券を主に利用する中高年の利用者にとって、交差点を大回りして渡るくらいならば、(どのみち1系統は10分おきの運行なのですから)待っているような気もするところです・・・。

また、JR松山駅前における2系統→5系統への乗り換え、(5系統→1系統の場合と同様に)同一のホームでできるといえばできるのですが、確かに接続はあまりよくないというか、路面電車なので厳密な定時運行も難しいのですが、もう少し工夫の必要もあるように思われます。
西堀端での乗り換え、のりかえ券の画像を調べてみたところ、本町線への乗り換えのみが対象のようですね。別に、環状線から5系統へと西堀端で乗り換えて何の問題があるのか・・・という気もするのですが、現場では黙認になるのか、規則だからだめですとなるのか・・・(放送では確かにありませんね・・・)。

修正します

すみません、先の私の投稿で、西堀端での乗り換えではなく、南堀端での乗り換えでした。
JR松山での2系統→5系統、5系統→1系統への乗り継ぎが悪く、南堀端で2系統→1,3,5系統、2,3,5系統→1系統への乗り換えを可能にしてほしい、というつもりで書きました。誤解を招いてしまい失礼しました。

Re: 修正します

KTさん、事情承知しました。
私はKTさんの先のコメントを読んで、1系統(先にJR松山駅を回るので、こちらが“時計回り”)と2系統(先に大街道を回るので、こちらが“反時計回り”)を、記事上で逆に書いていたことに気がつきまして(かなり情けないミスです・・・)、しれっと直しましたので、思い違いというのは誰にとってもあるのではないかと・・・。

なるほど、南堀端での乗り換えでしたか、そうであるならば、現行ののりかえ券でも可能なのでは・・・と思いまして、のりかえ券の画像検索をかけてみたら、環状線と道後温泉発着系統との乗り換え、JR松山駅前と上一万のみが「指定」されているという書き方なんですね。
実際に試したわけではないので確定したことではないのですが、乗り換え希望者にのりかえ券を発行する旨のアナウンスのない停留所では、たとえ“物理的”に乗り換え可能であっても、のりかえ券の発行を受けての(2乗車目の運賃が不要になるかたちの)乗り換えは、できないのかもしれませんね。

また、南堀端は系統・方向ごとに電停がバラバラであるため、2系統→3, 5系統(道後温泉行き)や、1系統→3, 5系統(道後温泉発)のように「全く同じ電停」で乗り換えない限りは交差点を二度渡る必要があり、「実用性に乏しい(趣味的には面白い・・・かもしれない)」ということも、南堀端を(上記のようなパターンでの)乗り換え電停に指定していない一因なのかも、しれません。

他方で、3系統(花園線~城南線)で発行されるのりかえ券の画像を調べてみると、南堀端も乗り換え電停に指定されている書き方になっています。これは3系統→6系統への乗り換えを想定してのものと思われますが、この場合については3系統の南堀端電停(交差点の南)からは交差点を渡らないと6系統の南堀端電停(交差点の東)に着かない・・・という問題があります。
あるいは、このパターンの乗り継ぎの“不便”に対する改善要求がそれなりにあって、6系統の松山市駅発着への変更が決まったのかも、しれませんね・・・。
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Author:キモプアの紙
キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
その中でも(まあ、ほかに“キモプア”を自称する物好きもいないでしょうが・・・)選ばれし“逆”エリートゆえに“紙”(ペーパー的な意味で・・・orz)。

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