内子・大洲町並散策1日パスの旅(その①)

先日来地元にしばらく籠もっているのですが、そうして戻る前に、JR四国公式サイトの「伊予灘ものがたり」号の空席状況を毎日無駄にウォッチングしていました
あの空席状況一覧、更新が不定期なので、連日更新されることもあれば1週間程度放置されることもあり・・・と、あまりアテにならない・・・のはともかくとして、


あれ、2月18日(日)の「道後編」・・・10日前になるまでずっと「○」表示なんですけど・・・



全国に名の知れた「伊予灘ものがたり」号のこと、クルージングトレインほど別格ではないにしても、それなりにグリーン券の確保には困難の伴う列車です

私自身、地元の松山を走っているのでいつでもその気になれば乗れるわ・・・とタカをくくっていると


さっくりと売れ続けるグリーン券


・・・ということで、運転開始から3年を経た昨年9月に、ようやく乗車することがかなった・・・ということがあります。

つまり、本来は、

意識的に、かつ、早めにグリーン券を確保しないと、乗ることさえままならない・・・


人気列車というわけです。

土日祝日しか運行されないという運行日の少なさや、2両全車グリーン車という編成による定員の少なさ(おおむね50名)ということもあるにしても、運行開始から3年以上にわたって平均乗車率9割オーバーを誇るというのは、やはりただ者ではありません

その人気列車が、運転10日前の段階で空席多数・・・


これはまた乗りにいけという“天啓”よ

・・・ということで、いそいそとグリーン券を確保したのが乗車の10日前のことです。
なお、前回の乗車では、JR四国ツアーの「伊予灘ものがたりきっぷ」を使用しましたが、今回はグリーン券だけ先に購入して、JR四国のフリーきっぷ「内子・大洲街並散策1日パス」を併用することにしました。




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・・・ということで、やってまいりましたのは昼過ぎのJR松山駅です。
「内子・大洲町並散策1日パス」は、松山~伊予大洲間(内子経由・伊予長浜経由のいずれも乗車可)の特急列車自由席ならびに普通列車に乗り放題となります

「伊予灘ものがたり」号については、上り最終の「道後編」に乗車しますので、往路については内子で途中下車して街並を散策しつつ、特急列車で伊予大洲駅に向かうことにしました。
まずは、「宇和海15号」(松山13:24発)に乗車して、内子へ向かいます。

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待つことしばし、駅に隣接する松山運転所から、2000系量産車の3連が到着しました。
松山駅で即座に折り返すことも多い「宇和海」号ですが、この列車については車両入れ替えのタイミングに当たるためか、運転所から回送されてきた車両が充当されます。

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そして、向かいの3番乗り場には、伊予大洲までの往復を終えた、「伊予灘ものがたり・双海編」(松山13:12着)が到着です。
ランチと充実した旅路を終えた(ほぼ)満席の乗客が、続々と降りてきていました。
車内整備ののち、「伊予灘ものがたり・八幡浜編」として八幡浜駅に向かいます。

なお、慢性的に混雑している「伊予灘ものがたり」号ですが、昼間の双海編と八幡浜編が、特にグリーン券をとりにくいという印象です(食事時間帯にかかり、本格的な食事が提供されることも大きい模様・・・)。
それに比べると、朝早い大洲編や夕方の道後編は比較的グリーン券をとりやすいのですが、それでも“比較的”であり、空席表示の△(残席少数)は日常茶飯事、丸一日×(満席)になっていることも、決して珍しくありません

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同じ1番乗り場には、岡山・高松からやってきた「しおかぜ・いしづち7号」の8000系電車が到着です。
そして、向かいの2番乗り場には、宇和島からやってきた「宇和海14号」の2000系気動車がやって来ました。
この2000系編成については、松山運転所に引き上げとなります(だから、“車両の入れ替えのタイミング”というわけです・・・)。

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さて、「宇和海」号の自由席は、3連の場合1, 2号車の全室、3号車の半室となります。
別にどこに行ってもいいのですが、2000系の置き換えとなると真っ先に消滅しそうな2号車・2200形にあえて乗車してみました
(2000系の真の後継車、2600系が失敗作不完全に終わってしまったため、あと数年は登場に時間がかかりそうですが・・・。他方で、先頭車がリニューアルの対象になっているのに対して、中間・運転台無しの2200形は全車がリニューアルの対象外。そのあたりも、2200形の方が先に消滅するのではないか・・・と思う一因です)。

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最後列となる17番席は先に並んでいた人が座ったので、少しずらして14番席に居座ります。

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こちら、内子・大洲町並散策1日パス(2780円)。
効力は有効期間当日に、松山~伊予大洲間(内子経由・伊予長浜経由とも可)の特急自由席に乗り放題・・・というものです。

なお、この金額は普通列車による往復では元が取れませんが、特急列車で松山~伊予大洲間を往復すると元が取れるという、絶妙なラインです
また、「伊予灘ものがたり」号については、別途グリーン券を用意することで乗車することができます(まさに、今回適用したパターン)。

今回の私の行程は

松山→内子(途中下車)→伊予大洲→(伊予灘ものがたり・道後編)→松山

・・・というものでして、途中下車することを考慮すれば、それはそれで「元が取れる」という判断から、このきっぷを使ってみた次第です
(内子駅でいったん乗車券・特急券が打ち切りになって買い直し・・・ということを考えると、片道の特急利用でも元は取れます)。

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3号車の2100形には、自転車置き場が設置されていました。
サイクルツーリストに微妙にアピールされている設備--該当車には自転車のロゴが貼付されています--ですが、実際にどの程度使われているかとなると・・・
(喫煙室としての機能を失った今となっては、フリースペースとして遊ばせておくよりは・・・という判断なのでしょうね・・・)。

なお、リニューアルの対象外である2200形ですが、確かにモケットや車内は少々“お疲れ気味”とはいえ、座席の掛け心地は安定した良好なものです。振子車らしく、がっちりと身体をホールドする座席・・・現代においても十分に通用します。




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13:24、列車は定刻通り松山駅を出発しました。
この列車の後を追って松山駅を発車する「伊予灘ものがたり・八幡浜編」を傍らに、一足お先に出発・・・と。

相変わらず2000系のキレたエンジンサウンドとグリグリ傾く制御つき自然振子・・・この感覚がたまらない!

登場から四半世紀以上を経ているとは思えない、圧巻の走りは健在です

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市坪駅を華麗に通過し、

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重信川を一気に渡ると、松山市から離れることになります。

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“いつまで経っても工事が進まない”と一部に揶揄されていた新・松山運転所。
ついにというか、とうとうというか、建屋の工事が進行していました。

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松山平野を一気に疾走します。
平坦で線形がいいからこそ・・・ですが、2000系がこれほど気持ちよくぶっ飛ばす区間も、四国ではそれほど多くありません
(山岳区間で車体を傾けながら突っ走るのも、それはそれで“一興”なのですが・・・)。

わずか“8分”で最初の停車駅となる伊予市駅に到着し、自由席車からは数人が降りていきます。
四国では25kmまでの自由席特急料金の設定があることも大きいのでしょうね。

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伊予市駅を出ると、次の向井原駅から内子経由と伊予長浜経由の線路に分かれます。
「宇和海」号の強力なライバルである松山自動車道を頭上に、2000系は相変わらずエンジンを吹かしてすっ飛ばしていきます。

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向井原駅から先は、山岳地帯に入ります。
四国最長を誇る犬山トンネルを抜け、伊予中山駅を通過し、次のトンネルを抜けると・・・そこは雪景色

トンネルを抜けた先は・・・を、リアルに体感することになりました。

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伊予立川駅を通過中。
松山自動車道の高架が、ふたたび頭上を横切っていきます。

なお、国鉄最晩年に完成した向井原~内子間(“内山線”区間)は建設が比較的新しいだけあって、踏切が一切存在しない高規格な線路を、2000系がその高速性能をフルに発揮して突っ走っていく、


乗り応えがありすぎていろいろとチビリそうな区間

・・・です
(極端な急曲線こそないものの、R400レベルの曲線はゴロゴロありますから、車体の傾きもフルに体感できます。おそらく、かつての北海道における「曲線で速度を落とさないための振子機構」・・・というのは、こういうのを言うのでしょうね・・・)。

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かくして、松山駅からわずか25分・・・13:49に、列車は内子駅に着きました。
データイムにおいては内子駅で上下特急を交換させるようにダイヤを組むことで、全線単線ながら運転停車なしにここまで突っ走ってきます。
なお、松山~内子間(37.6km)の表定速度は90.2km/h
全国的には決してトップクラスではないのかもしれませんが、四国内ではぶっちぎりのトップクラスではないかと思われます(線路規格・車両性能ともに高いことに加えて、途中停車駅が伊予市駅1駅だけというのも大きいのでしょうね・・・)。

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上りの「宇和海16号」と交換です。
あちらは松山運転所にわずかだけ残された“アンパンマン列車”が充当されていました。

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内子駅に到着です。
毎年“バースデイきっぷの旅”にて通過するのはするのですが、降り立ったのは高校生の時以来なので、20ウン年ぶりですか・・・。

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3番乗り場には、はるばる宇和島からやってきた普通4640D(内子13:55発)が、特急列車の待避がてら長時間停車していました。

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階段を降りて、改札へ向かいます。
この“コンクリート剥き出し”なところが、国鉄末期の新線--いろいろとコストにうるさくならざるをえなかった--の証のような気もします・・・。

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改札で「町並散策きっぷ」を提示して、外に出ました。




内子では2時間ほどの滞在時間をとりまして、“町並”を“散策”してくることにします。
・・・と、その前に、

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駅前に静態保存されているC12形蒸気機関車の231号機にご挨拶・・・

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かつては別の場所(内子町内の小学校)で保存されていて、その後旧・内子駅の構内に移設されていたそうですが、駅前広場の整備にあわせて、ここにやってきたそうです。
なお、旧・内子駅の駅名板もここに保存されています。

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説明板。
蒸気機関車の保存に際しては、なぜか縁もゆかりもない場所に運ばれてくる例もありますが、この機については、最晩年だけとはいえ、実際に内子線で活躍したそうです。

旧・内子駅は現在の駅の少し北にあったそうですが、今となっては跡形もありません
(このあたりの旧線路跡は道路に転用されたそうで・・・、そういえば、駅前を南北に走る少し新しめの道路がありましたが、あれが線路跡でしょうか・・・)。

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露天・・・ではありますが、定期的に塗装や補修が行われているのか、状態は比較的よいのではないかと思われます。

「その②」につづく・・・



(追記)
現在の内子駅ができて、予讃線の前後と内子線がつながるまでは、五郎~内子間の“枝線”として、国鉄の内子線がありました。
その旧・内子駅と、駅の周辺の線路跡、・・・今となっては道路となってしまって跡形もありませんが、切り替えからしばらくは、線路跡が姿をとどめていました。

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ときに平成元(1989)年の10月、その旧内子駅と切り替え前の内子線の旧線を活用して、松山市の米山工業が制作した、伊予鉄道1号機関車のレプリカ--現代の松山市内を走る「坊っちゃん列車」(ディーゼル動力)とは異なり、蒸気動力--が走ったことがありました。

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たまたま私も出かけて乗っておりまして、そのときに配布されていた「記念乗車券」が実家に保管されていましたので、探し出してみました
(先着300名に配布された記念キーホルダーももらってきた記憶があるのですが・・・どこ行ったんだろ???)。

懐かしいですね・・・。

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当時は旧・内子線の線路跡も残されていて、築堤をレプリカ坊っちゃん列車が、客車を引き連れて運転されました。
1回乗った後で築堤のふもとにやって来て撮影していましたが、なんで白黒で撮影してるんだろ・・・私?
(なお、当時中学生、一眼レフはまだ買えなかったのでコンパクトカメラによるもの・・・ボケボケなのはご容赦を・・・)。
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No title

旧内子線を伊予鉄の蒸気列車運行した様子が以下にありました。
http://iso4z.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-e3c2.html
伊予鉄の市内線でディーゼル列車として走っているのよりも、本物らしいかもw

旧内子駅と坊っちゃん列車

ねるねるさん、コメントありがとうございます。
これまた、懐かしい記録をご教示いただいて、ありがとうございます。

実は、この「旧内子線を走った坊っちゃん列車」、私も実際に見に行っています。
ときは平成元年、JR四国が「しあわせランド四国」という観光キャンペーンを開催しており、それに協賛するかたちで開催されたものでした。
リンク先のブログさんほど丁寧な記録を残してはいないのですが、限定キーホルダーも記念乗車券ももらったはず・・・と(今ちょうど実家滞在中なので)、引き出しを探してみたのですが、キーホルダーは出てきませんでした・・・orz。

このころは内子線の新線への切り替えから4年しか経っておらず、旧内子駅とその周辺の線路跡も残っていたからこそ・・・のイベントでした。

また、「伊予鉄の市内線でディーゼル列車として走っているのよりも本物らしい」というのもそのとおりで、このとき走行した復元1号機は、松山市にある米山工業が製造したもので、本物同様に石炭を焚いて動かします(ただし、軌間はオリジナルのナローゲージではなく、1067mmに対応。だからこそ、国鉄の廃線跡をそのまま走ることもできるのですが・・・)。

このときのようなイベントに動員されたり、映画ロケに駆り出されたり・・・と、かつてはそこそこ活躍していたのですが、ここ10年ほどは生まれ故郷の米山工業の敷地で静態保存され、全く動いていないそうです。
環境問題にうるさくないご時世に「坊っちゃん列車」が復活していたのであれば、現状のようなディーゼル機関車ではなく、米山製蒸気機関車が使用されていたのかも、しれませんね・・・。
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キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
その中でも(まあ、ほかに“キモプア”を自称する物好きもいないでしょうが・・・)選ばれし“逆”エリートゆえに“紙”(ペーパー的な意味で・・・orz)。

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