前乗り後降り

関西圏・・・というか西日本では、均一区間を適用していても

後乗り・前降り(運賃後払い)

が、スタンダードです
(ノンステップ車が当たり前になっている現代であれば、“中乗り・前降り”の方が適当なのかも・・・)。

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たまたま私が乗ったことのある事業者に限ってそうなのかもしれませんが、京都市域の事業者はすべて後乗り・前降りですし、大阪市交通局や神戸市交通局といった関西の大手公営事業者の均一区間車も同様です
(だからこそ、市営時代の尼崎市バスに乗ったとき、「関西なのに前乗り先払いかよ!」と、カルチャーショックを受けたわけで・・・)。

ところが、地下鉄や鉄道が貧弱、しかも観光客が後から後から押し寄せる京都市域のこと、特に市バスの混雑は慢性化しています。

そういうこともあってか、昨年までに何度か、

前乗り・後降り

の実証実験が行われていました。

均一区間を走ることに加えて、観光客が多い--不慣れで手間取る乗客が多い--急行100系統(京都駅と清水寺、祇園、銀閣寺等を結ぶ系統)で実験していたようですが、

前乗り・後降りの方が、バス停への停車時間が短縮できると実証できた

・・・のだそうでして、



将来的には均一区間のみを運行する“全路線”で前乗り・後降りに移行する

・・・という方針が出されたことが、先日報じられていました。


まあ確かに、京都駅前のようなターミナルから出発する観光路線の場合、乗るときに少々時間がかかるとしても、乗るときに運賃を払ってもらう方が、観光地の最寄りバス停での降車時間はスムーズになる・・・という結果も、わかるような気がします
(しかも、100系統が走る東大路通、車線が狭いのにバスや観光客の自家用車で溢れかえるので、バスがバス停で長時間停まっていると渋滞のもとなんですよね・・・)。




他方で、だからといって、

均一区間のみを走るバスは“すべて”前乗り・後降りに移行する

・・・というのも、どうなのだろうと思う今日この頃。


もちろん、多区間車(均一区間外にも乗り入れる系統。要するに「整理券車」)は、京都市バスであっても今後とも後乗り・前降りのままですし、何よりも、京都市内を走る他の事業者は整理券車ばかりですから、後乗り・前降りを継続することでしょう

同じ地域で乗り方や運賃の支払方法が混在するのは、結構な混乱を招くような気もするのですが、どうでしょうかね・・・
(まさか、関東圏で主流の「前乗り先払い」を導入することで、関東圏からの観光客に配慮しますよ・・・ということではないでしょうが・・・)。

また、京都市バスでは、利用対象のIC乗車券カードや、自局発行の磁気カード(トラフィカ京カード)で、市バスどうしや地下鉄との「乗継割引」制度を導入していますが、前乗りにした場合、乗継割引の適用対象時間の判定をどうするのか・・・という問題も、なきにしもあらず。

さらに、(個人的に)地味に気にしているのが、(地元民が)一日乗車券カードで乗車するときに、かえって遅延につながらないか・・・ということです。

どういうことかというと、地元民が一日乗車券カードで乗車する場合、その日最初の乗車時に「バスの車内で買う(信号待ちなどの停車中に)」というパターンが多いのです(私も基本的にそのパターンです)。

・・・これが前乗りになりますと、乗車時に代金を用意して、乗務員氏からカードを購入して、カードリーダーに通してから乗車・・・となるわけで、これが遅延の原因にならなくて何なのだ・・・と。

観光客であれば、京都駅なり何なりの案内所や自動券売機で一日乗車券カードを購入してから乗車・・・というパターンが多いのでしょうから、大して問題にならないのでしょうが・・・。

観光路線といえば、京都駅前のような大ターミナル“から”発車する路線において、前乗りによる時間短縮効果があることはわかるのですが、観光地から大ターミナル“へと”向かう路線の場合、観光地最寄りのバス停がカオスなことになるような気も・・・。




前乗りにしても後乗りにしても、メリットとデメリット双方があるわけで、どちらか“だけが正解”ということにはならないでしょうが、

全部まとめて前乗り化(運賃先払い化)


・・・というのは、些か乱暴なのではないか・・・という気が、個人的にはしています。

他方で、均一区間内を走るバスを、観光路線は前乗り、生活路線は後乗り・・・とバラバラにしてもそれはそれで混乱のもと・・・になるわけで、どのような方策を採るとしても、あちらを立てればこちらが立たず・・・ですね
(そもそも、市内中心部--近年の均一区間の拡張で、あまり“中心”に限られるともいえなくなってきていますが・・・--を均一運賃区間に設定しているのは、運賃の支払をスムーズにして運行時間を短縮するため・・・という理由もあるはずなのですが、それだけではもはや追いつかないのか・・・)。
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No title

バス停の改造も必要になりますね。
屋根やガードレールのある場所では殊更です。

一日券ですが京都市の場合、コンビニでも扱っていませんでしたっけ?
市バス窓口や地下鉄駅、提携コンビニ・商店利用の旨もあると混乱は少なくなる…かも。
ただ、二千円以上の札やクレカで乗ろうとする「お客様」には今後も手を焼くことでしょう。

問題は山積しているかと

ねるねるさん、コメントありがとうございます。
ご指摘のとおり、バス停の改造--特に、下手に屋根をつけてしまったバス停--の場合、結構な手間になるように思われます。
また、一日券については、コンビニでも扱っているところはあるのですが、バス路線の沿線にあっても「扱っていたり扱っていなかったりバラバラ」というのが、かなり不便です(同じチェーンでも店舗によって扱っていたりいなかったり・・・となるのが、さらにタチが悪いのです。だからこそ、確実に売っている車内で買うわけで・・・って、稀に売り切れを食らわされることもありますが・・・)。

さらに、コメントを拝見していて思いましたが、「高額紙幣しか持っていなかったりや手持ちの小銭なしで乗車しようとする不届き者を排除できる」というメリットも、確かに前乗り・先払いにはありましたね
(現状では、車内で両替のできる客を探すか、いなければ「次の乗車時にまとめて払ってください」とやっていますが、ホントに次の乗車時に払っているのですかね?)。

No title

>いなければ「次の乗車時にまとめて払ってください」とやっていますが、
>ホントに次の乗車時に払っているのですかね?

たまーに確信犯らしきのもいます。実例を書いてしまいますw
成増駅南口から大泉学園駅へ向かう西武バスで都民農園まで万券出して結局は無賃となった乗った親子連れ。
駅前、それも始発の停留所にて発車時間まで10分以上あったのに何していたんですか?
初めてのバス乗車じゃないでしょ。

運転士によっては先頭に並んでいても「そこの商店で小銭作ってから乗ってください」と門前払い食らわせるケースもあるようですが、クレーム発生で面倒くさいトラブル抱えるよりは…なのでしょうか。

確信犯

ねるねるさん、コメントありがとうございます。
西武バスが先払いなのか後払いなのかは(乗ったことがないので)わかりませんが、先払いであれば、万札を出すのは・・・確信犯でしょうね。先払いであれば門前払いして当然だと思うのですが、そういう輩に限って態度はでかいというこの現実。
「人権」は、市民としての義務を果たす者にのみ認められるべきだと思うのですが、それが通らないのが学問や理論の世界なので、困ったものです(なにが「基本的人権」だよ・・・。犯罪者にそんなもの必要なかろうて・・・)。

話は脱線しますが、私自身が昨年経験したこととして、車内で一日乗車券カードを購入しようとしたところ、まさかの売り切れで(観光客にでも買い占められた?)、しかたないので回数券で払おうとしたところ、「次のバスで一日乗車券カードを購入してください」と言われまして、そのバスでは無賃で降りたということがありました。
これなんかも、本来は「いけない」扱いなのでしょうが、正直なところ助けられました(運転士の個々の裁量によるところも、バスでは大きいのかもしれません。もちろん、次に乗車したバスで一日乗車券カードを購入したことはいうまでもありません)。
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キモプアの紙

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キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
その中でも(まあ、ほかに“キモプア”を自称する物好きもいないでしょうが・・・)選ばれし“逆”エリートゆえに“紙”(ペーパー的な意味で・・・orz)。

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