四国まんなか千年ものがたり・しあわせの郷紀行(その①)

「あしずり4号~南風16号」のつづきです・・・

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朝っぱらから高松→中村→高知→・・・と、ひたすら2000系気動車のソウルフル(?)な走りを堪能して、やってまいりましたのは14時過ぎの大歩危駅です。

大歩危峡・小歩危峡はもちろんのこと、祖谷渓への玄関口としても知られていますが、今回の目的は・・・







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JR四国の誇る“ものがたり列車姉妹”の妹分こと、

四国まんなか千年ものがたり

・・・号でございます。


種車が特急形のキハ185系だからか、少々強気な料金設定でも人が集まるからか、全車特急グリーン車扱いとなります
(ちなみに、同じくキハ185系を連結する「瀬戸大橋アンパンマントロッコ」号は、全車グリーン車扱いですが普通列車扱い、ものがたり列車の姉分こと「伊予灘ものがたり」号は、キハ47の改造車だからか、同じく全車グリーン車扱いですが普通車扱いです(海の向こうでは、キハ40系の改造車でも(普通車扱いとはいえ)バンバン特急料金を取っていますけどね・・・))。

もっとも、営業キロでいえば100kmに満たない距離(大歩危~多度津)ということもあり、正規運賃・料金を払ったとしても、そこまで目くじらを立てるほどでもないような気がします。


ちなみに、上り列車となる「しあわせの郷紀行」は、大歩危~多度津間の65.5kmを実に2時間56分かけて走ります。
表定速度を計算してみたら・・・

驚愕の22.3km/h

・・・定期列車ではないとはいうものの、特急列車としては全国でもぶっちぎりの鈍足特急となるのは確実でしょう・・・
(まあ、実際には運転停車がそこそこあるので、トロッコ列車のように常時30km/hほどで走っているわけではありませんが・・・)。


バースデイきっぱー(グリーン車用利用者)の特権により、

追加料金一切なしで利用している私が、とやかく言えたものではないのかも、しれませんけどね・・・。

ただし、当然のことながら、バースデイきっぷで利用するためには、事前に空席を確保することが絶対条件です。
ところが、この列車の指定券は結構取りにくくて、最初は7月31日(月)の利用を想定していたのですが、バースデイきっぷを購入した7月上旬の段階では、すでに31日の運転分は上下列車とも満席という無常な状況で、かすかに空席があった30日の上り列車(しあわせの郷紀行)を確保した次第です・・・。

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指定されたのは、大歩危方の先頭車となる1号車です。
さすが観光列車、各車に“○○の章”という愛称がつけられています。
われらが(?)1号車であれば、「春萌(はるあかり)の章」となりまして、外観・内装ともに緑をベースにしています。

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この手の観光列車はグループでの利用を原則としており、私のようなエリートぼってぃ非コミュにとってはハードルが高いことが多いのですが、そこはJR四国の“愛”(?)か、ものがたり列車の場合は“1人席”もありますので、ありがたいことこの上なし。

私のようなエリートぼってぃ非コミュであっても、気兼ねなく(?)手配することができます(苦笑)。

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・・・ということで、私が指定されたのは、1人掛け席となる1-C席でした。
席番表示ひとつとっても、ごらんのありさまです。

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1人掛け席については、窓側にセットされています。
左右に流れる車窓というのも、新鮮なもので・・・。

なお、ご覧の通りリクライニングなど全くしませんが、この座席、グリーン車に使われるだけのことはあって、見かけに反して(?)結構快適な掛け心地を提供してくれます(ほどよく詰め物が入っているのは、さすが・・・)。

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なお、一見可動式のように見える座席ですが、動きません・・・。

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1号車全景(琴平駅停車中のもの)。
運転室側にボッティ・・・もとい1人席、乗降扉側に2人席と4人席が組み合わせて設置されています。
見るからに“贅沢な空間の使い方”をしていますが、それもそのはずで、キハ185形0番台が60名の定員だったところ、キロ185形1001号車では“22名”の定員となっています。


これは・・・“グリーン車”ですわ(苦笑)
(なお、3連全体での定員は“55名”となります・・・。これはグリーン券も取りにくいわけだわ・・・orz)。


それにしても、この徹底的に改装された内装・・・

実用性上等のキハ185系の原形を、とどめていないにもほどがある・・・


・・・ということで、これだけ手が入っていれば、文句を言う人も少ないでしょう。

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ご覧の通り荷物棚は撤去されていますので、車内には収納スペースが用意されていました。

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反対側の3号車にやって来ました。
こちらは「秋彩(あきみのり)の章」と題されて、紅葉をイメージしたのか赤ベースのカラーとなっています。

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専用のロゴマークが、ヘッドマークの代わりに先頭を彩っていました。

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その3号車の客室。
1号車と同様に、1人席、2人席、4人席が組み合わされています。

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中間となる2号車は、左右でカラーリングが異なります。
こちらの青ベースとなるのは、「夏清(なつすがし)の章」と題されています。

なお、ロゴマークが大々的に掲出され、窓が埋められていますが、このスペースは供食サービスや車内販売等の拠点となります。

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反対側の白ベースとなるのは、「冬清(ふゆすがし)の章」と題されています。

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その2号車の客室部分。
ご覧の通り横長のソファーが設置されており、基本的にはグループ客や団体客の利用を想定しているのでしょう。

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トイレは原形の和式・循環式から、洋式・真空式に改装されていました。
そら、客室があれだけ改装されて、トイレが原形(ステンレスむき出しの和式便器)だったらテンションダダ下がりですからね・・・。

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ロックがローテクなままなのはともかくとして・・・(苦笑)。

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2号車の洗面台。
大谷焼という焼物を使っているそうで、別物にもほどがあるものになっていました・・・
(そもそも、2号車・キロ186形のもととなったキロハ186形にトイレ・洗面所がないことはともかくとして・・・)。

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地元特産物の展示スペースもありました・・・。

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デッキと客室の仕切扉も、別物になってしまいました・・・。

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デッキも徹底的に手が入っています。

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なお、客扱いのある停車駅では、扉の前に敷物が敷かれ“特別な列車”の雰囲気を一層高めてくれます・・・。

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ちなみに、キハ185系は本来、前者片側2扉ですが、改装とともに片側1扉とされ、埋められた扉は上下にワイドな窓に換装されています。

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多度津工場の“匠の技”が光ります・・・。




そんなこんなで車内観察にいそしんでいると、発車時間になったようで、ゆるゆると動き始めました
(目に見えるヲタでなくとも車内をウロウロしている人が多いのが、この手の列車のお約束・・・と)。
大歩危駅では、地元の方々のお見送りを受けて発車です。

なお、駅ではもちろんのこと、沿線の主要スポットでも、“お見送り”を受けることがありまして、気恥ずかしいやら何やら・・・
そのたびごとにアテンダントさんが車内放送で「お手をお振りいただけると幸いです」とアナウンスするわけですが、最初は躊躇しながらも、グループ客に混じってそのうちぼってぃ非コミュも手を密かに振り出すというのは、列車のマジックがなせるものなのか何なのか・・・(苦笑)。

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さて、大歩危駅を出発すると間もなく、アテンダントさんが車内を巡回しながら、ウェルカムドリンクとなるお茶を一人一人に手渡していきます。

大歩危の“妖怪茶”というのは、さすがというべきかなんというべきか。
欲を言えば、キンキンに冷えていればいうことなしですが、供食スペースが著しく限られ、おそらく巨大な冷蔵庫などのぞむべくもない車内では、やむを得ないというところでしょうか・・・。

あわせて、ドリンクの注文をとっていくのですが、ついつい財布のひもがゆるんでしまうのは“特別な列車”の雰囲気に呑まれたのか、アテンダントさんの笑顔にクラクラきたからなのか・・・
(くどいですが、私のようなエリートぼってぃ非コミュの“アウェイ感”はただごとではない・・・orz)。

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土讃線から望む大歩危峡は、基本的にはトンネル、落石よけといったところに遮られてあまり展望性は高くなかったりもするのですが、最後尾のデッキに立って眺めてみると、これはこれで悪くないものです・・・。

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しばし大歩危峡に沿って進んだ列車が、第二吉野川橋梁を介して吉野川を渡ります。
撮影スポットとしてもド定番ですが、車内からの景色もなかなか・・・ということで、しずしずと減速して走行・・・。

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眼下の吉野川の渓谷美も、ものがたり列車から望むと、今日は別物に見えるような気が・・・。


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第二吉野川橋梁を渡ると、列車は小歩危峡に沿って進みます。
そのころには、注文したドリンクが手元に届けられました。
「四国まんなか千年ものがたり」仕様のコースターにグラスを乗せると、気分が高まります。

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こうしてグラスに注ぐと、“非日常”感たっぷりです。
余談ながら、オリーブサイダーというなかなか味の想像がしにくいものを選んでみましたが、少し甘め・・・というところでしょうか・・・。

なお、揺れる車内でグラスなんて立てて大丈夫なのか・・・というツッコミもあるかもしれませんが、

衝動防止には徹底的に気を遣っている
(無駄に飛ばすこともなければ、加減速のショックもできるだけおさえるような運転をしていました。トロッコ列車ほど極端ではないにしても・・・。
実際に、この日の運転士氏はベテランと見受けられる方でした。おそらく、運転技量の高い運転士を指定しているものと思われます。)

ことは、よく伝わってきました。
その代償として大歩危~多度津間を3時間近くかけて走行する--後述するように、停まっている時間もそこそこあるとはいえ--のでしょうね。

間違えても、2000系気動車のソウルフルな走りでは、観光列車は成り立ちそうにありません(苦笑)
(絶対にグラスがテーブルから落ちること間違いなし・・・)。

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列車は小歩危峡に沿ってしずしずと進みます。

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眼下のボートの人々も手を振っていた・・・ような気がしましたが、こちらが手を振っているのは見えるのでしょうかね?

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窓で景色を切り取ると、気分は一幅の絵画。

そういえば、一時期土讃線特急の2000形普通車部分が「スケッチシート」と改装されていたことがありましたが、短命でしたね・・・
(おそらく、現代のアンパンマンシート同様に、マルス上で別枠だったのでしょうから、ほかの指定席が満席でも、スケッチシートだけガラガラ・・・ということも、あったのでしょうね・・・)。

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そうこうするうちに、阿波川口駅への到着を告げるアナウンスが流れました。
歓迎イベントと特産物の販売があるそうで・・・。

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なるほど、歓迎されてるわ・・・(苦笑)

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多くの乗客が、いったん外に出ていました・・・。
それにしても、今まで降りたことがなかったのですが、阿波川口駅の駅舎・・・こんな特徴的な形状をしているのですね・・・。

かつて、土讃本線が急行列車の天国であった時代には多くの急行列車が停車していた駅ですが、特急時代になってからは停車する優等列車もなくなっていたところ、まさかこんなかたちで優等列車の停車が復活するとは、誰も思わなかったでしょうね。

ただし、扉が開いて乗客も外に出ることができるとはいえ、客扱いはありません
(ここからの乗降車はできません。時刻表上でも通過マークが表示されています)。

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地元の期待の高さがうかがえます。

せっかく降りましたので、駅前の特産物販売スペースでちょこちょこと買い物しまして、車内に戻りました。
発車時には、タヌキに扮した地元の方々のお見送り・・・。
このへんまでくると、手を振り返すのにも慣れてきたような気が・・・って、外から見たらいい年したオッサンがぎこちない笑顔もどきで手を振っているのって、シュール極まりないような気も・・・orz

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阿波池田駅に着きました。
時刻表上では通過マークがついていますが、阿波川口駅と同様に、扉が開いて外に出ることが可能です。

「四国まんなか千年ものがたり・しあわせの郷紀行(その②)」につづく・・・
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キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
その中でも(まあ、ほかに“キモプア”を自称する物好きもいないでしょうが・・・)選ばれし“逆”エリートゆえに“紙”(ペーパー的な意味で・・・orz)。

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