しまんトロッコ1号(外観・車内編)

「しまんトロッコ1号(行程編)」のつづきです・・・

さて、宇和島駅から特急「宇和海」号で松山へと抜けた記録をまとめる前に・・・

DSC_2027_R.jpg
「しまんトロッコ」号の、外観と内装について整理しておきます。

DSC_2019_R.jpg
まずは、メインとなる“トロッコ車”
かつては北海道で活躍し、国鉄時代末期に四国へとはるばる転配されてきた、トラ45000形・トラ152462号です。
かつては二軸無蓋貨車としてさまざまな貨物を乗せた貨車が、今では大々的にリニューアルされて、すっかり観光資源になるのですから、世の中わからないものです
(まさか、トラも新製されたときに、後半生は“人”を乗せて活躍することになるとは、思わなかったことでしょう)。

なお、厳密な意味での“トロッコ車”とは、鉱山内などで使われるごく単車体の二軸車両のことを指しますので、厳密には、

トロッコ“風”車両

・・・と、いうべきなのでしょうが、そこまで目くじらを立てるのも野暮というものでしょう
(これは、全国どこを走る“トロッコ列車”の場合も同様です)。

かつては、「清流しまんと」号として、定期列車の後ろに連結されて、昭和59(1984)年以来、30年近くにわたり走り続けてきました
(ちなみに日本初。その意味では、“元祖・トロッコ列車”/“日本初のトロッコ列車”を名乗ることもできるはずなのですが、そういえば「しまんトロッコ」号へのリニューアル(平成25(2013)年)以降は、“元祖”ということを前面に出さなくなりましたね・・・)。

DSC_1830_R.jpg
トラの車内は、こんな感じになっています。
カラーリングが黄色基調となり、天然木が多用される空間に化けたことに加えて、座席にクッションが追加され、ごく簡易的なものとはいえ背もたれ(?)がついたのが、「清流しまんと」号時代からの変化といえましょうか。

「清流しまんと」号の時代から、トロッコ車は全席座席指定でしたが、大昔は指定券の発券が“無料”だった(少なくとも、“四国島内フリーパス”で乗車した平成2年の段階では、指定券無料でした)のが、いつの間にやら(JR四国も、これはゼニになると気がついたからか、他のより高規格のトロッコ車両(キクハ32形)と足並みを揃えるためか)、一丁前に(?)有料の指定席券を必要とするようになりました
(ただし、“バースデイきっぷ”や“四国グリーン紀行”のように、指定席・グリーン車に追加料金なしで乗車できる企画乗車券を所持していれば、指定券の発券は無料です(私があえて有料で指定券の発券を受けたのは、ひとえに“バースデイきっぷの購入が少し遅くなった”ため・・・))。

DSC_2011_R.jpg
(画像は江川崎駅到着後のもの)
こんな感じで、それぞれのサイドに20名分ずつの座席が設置され、トロッコ車の定員としては“40名”となります
(そして、ひとたび団体客がやってくると、容易に満席になってしまいます・・・)。

DSC_1883_R.jpg
床面は天然木。
リニューアルから3年ほど経って、ほどほどに使い込まれつつある模様。

DSC_1875_R.jpg

DSC_1939_R.jpg
同じく天然木のテーブルに、これまた“テーブルの上の小テーブル”。
この内装から、わかる人にはすぐにわかるところですが、全国各地の鉄道車両・鉄道施設のデザインを手がける水戸岡鋭治氏のデザインによるリニューアル車です。もっとも、圧倒的勢力を誇るJR九州・岡山電気軌道・和歌山電鐵・富士急行あたりと違って、JR四国ではこの1両だけが、いわゆる“水戸岡デザイン”による車両と、少数派です・・・。

DSC_1884_R.jpg
テーブル上の突起(揺れる車内で手をかける部分にもなる(?))も、水戸岡デザインの特徴ですね。

DSC_1936_R.jpg
また、“トロッコ車両”を銘打つ以上は、

窓もなく外気が直接触れる

ことは絶対条件です。もちろん、「しまんトロッコ」号もその条件を満たして、通常は開放感溢れるしつらえで走っていますが、

DSC_1920_R.jpg
雨天時等に備えて、透明のビニールシートを降ろして、雨よけにできるような“準備”だけはなされています
(ジッパーを降ろすと、ビニールシートが降りてくるという次第)。

まあ、“トロッコ列車”に乗車しているときは、できればお世話になりたくない設備であることに、違いはありませんが・・・。

DSC_1852_R.jpg
また、昼間にしか走りませんので、別に照明がなくとも・・・という説もありますが、トンネルに備えて、白熱灯が設置されています。
トンネル内では“いい雰囲気”になりますよ
(エリートぼっち非コミュには、“著しく無縁な世界”という説もあり・・・(失笑))。

DSC_2007_R.jpg
完全な“オープンデッキ”につき、こんな“お客様”が舞い込んでくることもありますよ




DSC_1878_R.jpg
貫通扉を抜けると・・・牽引車兼控車となるキハ54形の4号車です
「清流しまんと」号の時代にはキハ54形の一般車が牽引していましたが、「しまんトロッコ」号へのリニューアルに合わせて、専用牽引車が登場しました
(国鉄時代~JR化後しばらくは、(当時の気動車としては比較的高出力だった)キハ58系が牽引していたことも、今や思い出です・・・)。

DSC_2037_R.jpg
もっとも、外装・内装に手が入っているとはいえ、足回りも運転設備(ワンマン設備も含めて)も、座席数もアコモデーションも“ふつうのキハ54形”につき、間合いで普通列車に入っていることもあります。

DSC07374_R_20160808121819ff2.jpg
違いはモケットの大々的な変更と、座席番号が割り振られたことくらいでしょうか。
なお、混雑時には・・・というか、本来は、キハ54形にいる際にも、トロッコ車両の指定番号の座席に座ることが原則なのでしょうが、トロッコ車両乗車区間を外れるとだいたい乗客が減るため、(私が乗車した経験にもとづく限りでは)、キハ54形では、乗客は好きなところに座っているようです。

ちなみに、「清流しまんと」号の時代には、牽引する気動車は、予土線定期列車を兼ねていました(定期列車の一部区間時刻変更の扱いで、「清流しまんと」号を運転。このため、トロッコ車両を連結しない時期は、江川崎駅の停車時間が30分以上と、エラいことになっていたのも、今や思い出です・・・)。

しかし、現在の「しまんトロッコ」号は定期列車とは完全に独立したダイヤが組まれており、トロッコ車両の指定券を所持していないと、そもそも乗車することすらできません(窪川駅で何度もアナウンスされていました・・・)。

DSC_2018_R.jpg
よって、キハ54形としては“唯一”の、“指定席”として運用されます。
車体にもサボが差し込まれるのですが・・・

“RESERVED”の綴りが正しいものになっている!
2年前に乗車したときには、Rがひとつ足りなかったのに(笑)

まあ、正しい綴りになったのはいいことですね(“中の人”もようやく気がついたのか、誰か垂れ込んだ物好きがいたのか・・・)。

DSC_1879_R.jpg
キハ54形車内のプレートも、“正しい綴り”になっていました・・・。

DSC07379_R_2016080812182045d.jpg
なお、キハ54形にはゴミ箱も設置されていますが、ごらんのありさまです。

「宇和島駅~宇和海24号」につづく・・・
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

トロッコの牽引車

何年か前にアルバムを眺め直していると、宇和島に行っていた86年度から89年度のうちに一度乗ったトロッコの牽引車には58の類ではなく両運転台のキハ52が充てられていました。(単行へと減車の結果かもともとそうだったのか?)
それがいつのまにか54に替わって、トイレも眺望も考えられていない大幅なサービスダウンになったわけですが、トロッコ列車を有料にして観光商品化したいのならばトイレは必須、他のトロッコ同様に185系を無改装のままでいいので・・と思いましたが、運転台もないトロッコのために2両も捻出するのは割にあわないということなのでしょうね(^_^;)

Re: トロッコの牽引車

KAZさん、コメントありがとうございます。
なるほど、「清流しまんと号」の牽引にキハ52形・・・。
国鉄末期~JR初頭当時の予土線の車両運用を考慮するならば、十分にありうる話ですね・・・(通常運用されていた車両を間合いで回すという意味で。なお、私が始めて予土線に乗りにいった頃には、すでに予土線はおろか、四国からキハ52形が全廃されようとしていた時期でしたので、全く盲点だった模様)。

それにしても、予土線は観光路線として売りに出すには、ほとんどロングシート車しか来ない(定期列車では、「鉄道ホビートレイン」の4席のクロスシートだけが例外(?))というのが、非常に残念なところです。せっかくの四万十川の絶景にしても、「ロングシートから首をひねりながら眺めるのでは、何をやっているのやら・・・」と。
他方で、四国内で最も営業係数が悪い(であろう)予土線に、大きな投資ができないというのも、それはそれで理解できなくもありません。1500形の転換クロスシート・・・とまではいかないにしても、窪川駅にふつうにやってくる1000形のボックスシートから眺めるだけでも、だいぶ違うと思うのですが・・・(窪川駅にやってくる車両という意味では、理想的なのはTKT8000形かもしれません。現実にはどちらも無理でしょうが・・・)。

予土線でも、かつてキクハ32形が断続的に運行されていた頃には、まさに「キハ185形+トロッコ車両」という、観光列車として望ましい姿になっていたものですが、キクハ32形は、大歩危峡を走ってみたり、予讃海線を走ってみたりと、いわば“遊動兵力”(?)、予土線だけに張り付けておくわけにもいかないのかも、しれませんね(団体需要があったり、土日祝日でもなければ、トラを満席にするのも難しそうですし・・・)。
プロフィール

キモプアの紙

Author:キモプアの紙
キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
その中でも(まあ、ほかに“キモプア”を自称する物好きもいないでしょうが・・・)選ばれし“逆”エリートゆえに“紙”(ペーパー的な意味で・・・orz)。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ