京都丹後鉄道・天橋立探訪記(その⑦)

「その⑥」のつづきです・・・

峰山駅からKTR700形に揺られて、天橋立駅に戻ってきました。

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ここからは、旅の最終ランナーとなる、特急「はしだて10号」に乗り換えて、一気に京都まで抜けます。

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「はしだて」号は、新型のJR西日本287系電車、京都丹後鉄道のKTR8000系気動車に加えて、紀勢本線から移動してきた国鉄世代のJR西日本381系電車も活躍しています。
「はしだて10号」は、381系充当列車です。

途中の福知山駅までは、「お祭りフリーきっぷ」の効力により、自由席に乗車です。

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原型の簡易リクライニングシートをフリーストップ化して、無理やりシートピッチを広げた(シートピッチだけで見れば、1000mmと他の「はしだて」号充当よりも広い)381系の車内も、もうそろそろ見納めです。

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天橋立駅の隣の宮津駅では、方向転換もあって、5分ほど停車しています。
その間に、いったんホームに出て、(天橋立駅では接続時間が短くて)撮影できなかった外観を収めておきます。

国鉄時代から見慣れた、クリームと赤の、いわゆる“国鉄特急色”をまとう車両も、すっかり少数派です。
定期列車に充当される車両としては、福知山所属の山陰本線・福知山線特急の381系が、最後の存在となりました・・・
(まもなく、国鉄特急色の定期特急列車は、過去帳入りしようとしています・・・)。

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宮津駅からは進行方向が変わり、宮福線を少し速度を上げて走ります。
外は夕闇・・・。
それはいいのですが・・・

なんでこんなに揺れるんだよ?!

現在では1000番台化され、振子角度を3度に制限したうえでの振子動作が行われている福知山の381系ですが、このときに感じた限りでは、どうやら京都丹後鉄道線内は振子動作を停止している模様。
そのせいなのか、あるいはたまたまハズレ車両にあたっただけなのか、真偽は定かではありませんが、とにかくどうしようもない乗り心地でした。地震かよ!!(ひいき目の鉄ヲタが言うんだからよっぽどだろ・・・)。

ガタガタ揺れながら、列車は福知山駅に到着。
城崎温泉駅からの「こうのとり26号」との接続待ち等々により、4分ほど停車です。
その間に車内をスタスタと移動し・・・

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魅惑の・・・

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“グリーン車”にやってきましたよ!!

福知山から先はJR線。
当然、「お祭りフリーきっぷ」は使えませんので、どうせ払うのならば・・・ということで、去りゆく381系に敬意を表しつつ、無駄に(?)グリーン車の旅です。

なお、プアのくせに生意気だ・・・という向きもあるかもしれませんが、福知山~京都間は88.5kmしかありませんので、グリーン料金は1280円。つまり、自由席車に乗車するのに比べても1280円しか余分に出していない(指定席車との差額は、このときは“繁忙期”なので、500円ちょっとでしかない)わけで、そんなに大層なものではないという説もあります。

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床は全面カーペット。
よくわかる格差構造です。

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どこぞやの普通車と区別がつかないグリーン車を量産するところとは違い、堂々たる座席が並びます。
惜しむらくは、福知山の381系グリーン車は全車が普通車を格上げ改造した車両のため、窓割と座席が一致していないことでしょうか。
なお、このときは「みどりの券売機」にて、“いちばんええせき”(1-A席ともいう)を指定買いしましたので、窓割の合わないリスクはありません・・・。
それはいいのですが、最後列(上り列車基準)にある自席に行こうとしたら、前を歩いている客が座ろうとするんですよ。
ちょっと待てや!(内心)と思いつつ、声をかけてみたところ、その客が所持しているのは

11-A席のグリーン券
(さすがに無券ではなかった模様・・・)

まあ、紛らわしいといえば紛らわしいのでしょうかね・・・。

なお、こうして“端の席を意図的に買う”ことにより、周りに人が来るリスクを低減する効果も期待できます。もっとも(相対的な問題ですが)乗り心地の良い中央部から売っていく傾向でもあるのかどうかは、定かではありませんが・・・(本音は、振子動作を体感しやすくするために後方の席を選んでいるだけなのですが・・・)。

それにしても、実に意外だったのが、

7人も乗っていた

(これまで平日の「はしだて10号」のグリーン車に乗車した時(といっても、わずか3回ばかりなので、サンプルが少なすぎるという説もあり・・・)は、常に2~3人、ひどいときは“貸切”だった)

ことでして、中ほどから前方にかけては割と埋まっていました。珍しいこともあるものです。
後方にいる私にとってはどうでもいい話ですが・・・。

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・・・ともかく、重厚なグリーン車です。
座席は紀勢本線の「くろしお」号に充当されていた頃に換装されたものです。
2人掛け席は、山陽新幹線の「ウェストひかり」(0系改造車)や「グランドひかり」(100系改造車)の座席を転用したものだそうで、今もなお、満足いく掛け心地を提供してくれます(1人掛け席は、仕様を合わせて新製したとか・・・)。

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そのせいか、かつてのオーディオサービスの名残を伝える遺構が残されていました。

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インアームテーブルと背面テーブルをどちらも備えます。
同時に展開することは大してないものでしょうけれども・・・。

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見下ろしてみました。
幅も厚みも何もかも、普通車とは違います。

普通車とは違うのだよ、普通車とは(笑)

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フットレストは三段階の高さ調整機能を内蔵しています。
アームにまで地味にモケットが張られているところも、地味にポイントかもしれません。

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前席のない席については、可動式のフットレストが設置されています。

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1番席の荷棚には、何枚か貸し出し用の毛布が備え付けられています。
もっとも、アナウンスがあるわけでもなければ説明があるわけでもないので、どれだけの乗客がその存在を知っているのかは謎ですが・・・
(以前乗車した時に、冷房が気になるのか、どこかのおばさんが持ち出していたので、知っている人は知っている模様・・・)。

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なお、先頭車(1号車)ですが、ご覧のとおり前面展望は望めません。
このあたりも、中途半端な改造車の、悲しき性なのかもしれません。

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最近は普通車でも洋式トイレが増えていますが、かつて、洋式トイレはグリーン車の専売特許でした。
“国鉄形と洋式トイレの組み合わせ”もまた、グリーン車の特権なのかもしれません・・・
(もっとも、もともと普通車であった福知山のクロ381形の場合は、改造により取り換えられたものですが・・・)。

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カーテン。
なお、カーテンの造りは普通車と変わるところはありません。

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381系といえば、登場時は二重窓の中にブラインドが挟まれていたそうですが、今では撤去されてカーテンに置き換えられています。これもブラインド時代の遺構なのでしょうか・・・。

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それにしても、これもJRになってからの商売っ気のゆえなのかもしれませんが、普通車ならばまだしも、グリーン車の背面テーブルや車内で堂々と広告・・・というのは、どうなのでしょうね・・・(有料特急の段階でどうなのだろう・・・という気もしないでもありません)。

なお、ここで宣伝されているJ-WESTカード・・・。入会して会員専用のネット特急券を購入すると、グリーン車もお安く利用できるそうですが・・・

社会的信用がなさ過ぎて審査に通らないプアにとっては、それこそ何の関係もない・・・orz。




夜なので車窓画像はほとんどありませんが(映り込みでキモい物体=私の顔が映るだけだしな!)、

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亀岡駅に停車中の画像だけありました。

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淡々と夜の山陰本線を走り、20:48に、終点の京都駅に着きました
(ヘッドマークはすでに折り返しの「きのさき19号」のものに変わっていました・・・)。

酷暑の中、京都丹後鉄道線をうろうろし、天橋立をさまよった一日も、こうして終わっていきます・・・。

なお、京都丹後鉄道線内では破綻していた乗り心地ですが、振子動作が再開したからか、グリーン車だからか、JR線に入ってからはかなり“まとも”なものになっていました(381系の場合、グリーン車だからといってももともとが普通車なので、車両がどうこうというよりは、線路と振子動作がやはり決定的なのでしょう・・・)。

もっとも、KTR8000系や287系と比べると、たとえ振子を動作させて“マシ”にしても、乗り心地が劣ることは事実。
古いものをありがたがる鉄ヲタはともかくとして、一般乗客からすれば、「一刻も早く新車にしてくれ!」となるのは、しかたないのかもしれません
(そうして置き換えのためにやってくる“新車”が、北陸のお古である683系・・・改め289系であるのも、皮肉といえば皮肉なのですが・・・)。

かくして、国鉄特急色をまとう381系の活躍もあと少しです(塗り替えられたままの紀勢本線の381系の活躍もあと少しです)。
座席は国鉄時代とは別物になりましたが、自然振子のくせになる動作は病みつきになりますし(ヲタだけだろという説もあり・・・)、単線区間が長く、線形の悪い山陰本線・福知山線には、国鉄形の方がイメージにはあっているという気も、しないでもありません
(鉄ヲタ的価値観の押しつけという説もありますが・・・)。

まもなく過去帳入りすることになりますが、現役の間に眺めてみたり、乗っておくのも、それはそれで“思い出”になるのではないでしょうか。
私自身は、もう国鉄色の381系に乗る機会はなさそうですけどね・・・(伯備線の「ゆったりやくも」が引退することになり、国鉄色にでも塗り替えられれば、わざわざ出かけるかもしれませんが・・・そうなることはあるのでしょうかね・・・)。

(おしまい)
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キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
その中でも(まあ、ほかに“キモプア”を自称する物好きもいないでしょうが・・・)選ばれし“逆”エリートゆえに“紙”(ペーパー的な意味で・・・orz)。

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