京都丹後鉄道・天橋立探訪記(その⑤)

「その④」のつづきです・・・

炎天下の天橋立を4時間近く彷徨って
(帰りは観光船で帰ってきましたが・・・)、

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天橋立駅に戻ってきました。

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これから乗車するのは、西舞鶴~豊岡間を1日一往復している「丹後あかまつ」号です。
天橋立→西舞鶴間という短い区間ですが、何とか時間を合わせましたので、乗車します。

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その前に、「乗車整理券」を駅の窓口で購入です。
「丹後あかまつ」号は、一般車両と併結の2両編成ですが、「あかまつ」車両に乗車する際には、運賃の他に乗車整理券が必要になります。
まあ、310円ですから安いものですけどね・・・
(運賃部分は、当然「お祭りフリーきっぷ」を使用しています)。
なお、乗車整理券は事前販売もしていますが、空席があれば当日購入も可能です。

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改札を通って、ホームの乗車位置で待機。

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(画像は西舞鶴駅到着時のもの)
15:34、豊岡からやって来た「丹後あかまつ」号が到着です。
到着したのはいいのですが、乗車扉からアテンダントさんが降りてきて、改札・・・。

乗車時に乗車整理券を提示なのか・・・
(車内改札じゃないのね・・・)


鞄の中を慌ててゴソゴソしているうちに、列の先頭にいたにもかかわらず後ろのじーさんと孫に先に行かれて、展望席も取られてしまいました・・・orz
(まあ、どこの誰か知らないじーさんと孫の想い出作りに貢献できた・・・とでも思っておきます)。

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車内は全面的に改装されています。
天然木を多用した内装から、わかる人には一発でわかりますが、ドーンデザインがこんなところにも・・・状態です
(しっかし、水戸岡デザインの鉄道車両を一堂に集めたら面白いことになりそう・・・)。

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結局、後方の“2人掛けボックス”席に、なぜかオッサンが一人でふんぞり返ることになりましたよ。
まあ、宮舞線区間(宮津~西舞鶴)は、海側の方が圧倒的に景色がいいため、海側席は押さえておきたいところです。

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ちなみに、車両後方はちょっとしたカウンタースペースとなっています。
グッズ類の販売に加えて、ちょっとした飲み物等であれば、アテンダントさんに頼めば自席まで届けてもらえます
(キッチンらしいものは見当たりませんでしたが、冷蔵庫やコーヒーポットはあるようですので、それで対応している模様・・・)。

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カウンターを後方側から・・・。

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カウンターの向かいは、沿線の特産品などの展示スペースです。
このスペースの使い方も、水戸岡デザインらしいところですね。

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トイレ付近もごらんのありさまです・・・。

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路線図と水戸岡デザイン(ドーンデザイン)の証。
(同じ水戸岡デザインである)和歌山のたま電車・いちご電車・おもちゃ電車と同様に、大阪車輌工業の改造なのですね・・・。

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ちなみに、車両中央部の山側にはベンチがありますが、ベンチのわきには本棚。
『天橋立むかしばなし』というのが、地域性をよく表しています。

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ちなみに、扱いとしては普通列車となるためか、運賃表が存置されていました。




さて、定刻通り15:35に天橋立を発車です。
降りてきた乗客もそれなりにいましたが、乗っていく乗客もそれなりにいて、車内は15人ほどの入りです。
まあ、乗っている側としてはこれくらいがちょうどいいような気がします。
もっとも、4人ボックス席やベンチシートを除けば、ほとんどの座席が埋まる程度の混雑ではありました
(座席数が少ないということはありますけどね・・・)。

なお、座席整理券は必要としますが、座席は指定されませんので、空いている席に自由に座ってね・・・というスタイルです(要するに、「座席定員制」)。

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そのためか、側面の表記は「指定席」ではなく、「指定車」となっていました
(結構“変わり種”の表記だと思うのですが、いかがでしょう・・・)。

夏休みと言うこともあって、親子連れ、じーさんと孫の連れ・・・といった、家族連れが多いのが特徴的ですが、鉄ヲタのグループも紛れていました
(首にデジイチ提げている段階でお察しください・・・って、私も全然人のこと言えないけどな!)。

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発車後間もなく、天橋立からの乗客にはおしぼりと記念乗車証が配布されます。

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記念乗車証の裏側には、車内に設置されているスタンプを自分で押すことができます(無駄に押してきた・・・)。

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前に座っている家族連れが飲み物を頼んでいるのを眺めていて、「飲み物を提供してくれる」(乗るまで知らなかった・・・どんだけ下調べしてないんだよ!)ということに気がつきまして、アテンダントさんに頼んでみました。
アイスコーヒーを頼んでみましたが、代金(300円)を払うと、自席まで届けてもらえます

ガムシロップとコーヒーフレッシュ、ストローのセットが、“かわいい”というか“オシャレ”でした。おそらく、アテンダントの方がひとつひとつ手作業で作成されているのでしょうね。

今や、在来線特急列車でも車内販売がなくなる趨勢ですが、こうして

車内で注文して、車内で飲み物を優雅にいただく

というのも、いいものですね。

何の変哲もないアイスコーヒーのはずですが、

流れゆく景色とジョイント音と心地よい振動
(+アテンダントさんのさりげない心遣い)


により、とても貴重なものに思えるのですから、不思議なものです。

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さて、宮舞線は宮津を出ると、日本海(栗田湾)に沿って走ります。
特に景色が良いのが、奈具海岸(栗田~丹後由良間)です。
奈具海岸にさしかかると、一旦停車してじっくりと雄大な景色を眺めることができます。

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彼方には、傘松公園から遙拝した冠島が浮かんでいました。
なお、景勝地ではアテンダントさんによる観光案内が適宜入り、観光列車としての気分を高めます。

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海岸の東側は海水浴場になっているそうです・・・。

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車内のいたるところには“松”マーク
(Aの文字が取れてるけどな・・・)。

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ちなみに、トンネルもそこそこありますが、照明がいい味を出していました。

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丹後由良駅では、「丹後くろまつ」号と交換。
あちらは“ディナー列車”(高級な夕食が出るらしいので、万単位が必要)です。
いつになったら乗ることができることやら・・・。

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丹後由良駅を出ると、由良川の河口にかかる由良川橋梁にさしかかります。
国鉄時代から名撮影地として知られていますが、車内から眺めるのも乙なものです。
なお、「丹後あかまつ」号は、一時停車こそしないものの、減速運転でしずしずと橋梁を渡っていきます。

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由良川橋梁から河口方向を眺める・・・。

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天然木のテーブル。
こうして飲み物を置いてみたり、場合によってはお弁当をいただくのもアリと言えばアリなのかもしれません。

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取っ手を拡大。
こうしてテーブルに取っ手がついているのも、水戸岡デザインの特徴です。

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一般車両と交換。
ベースは同じ車両のはずなのですが、内装と塗装が変わればここまで変わるのですね・・・。

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そうこうするうちに、列車は西舞鶴駅に到着です。
天橋立からわずか48分の行程でした。

何というか、

もう着いたのかよ

ですね。

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後方には「丹後あかまつ」号と併結するために特別の塗装をまとった一般車が連結されていました。
乗車整理券を購入しない場合は、この一般車に乗車することになります。
なお、一般車とあかまつ車両の通り抜けはできないようになっていました(一般車には車掌、あかまつ車両にはアテンダントが乗務しています。なお、車内放送や観光放送は車掌の担当の模様です)。

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まだ“Willer Trains”への表記の変更が間に合っていないのか、所属表記がKTR時代のままになっていました。

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しっかし、同じKTR700形でも、こうもイメージが変わるものですね・・・。




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・・・ということで、わずか48分でしたが、京都丹後鉄道ご自慢の観光型列車の一角を占める「丹後あかまつ」号に乗車してきました。
正直なところ、

もっと長く乗っていたかった
(乗車している“時間”を感じさせなかった)


ところです。

徹底的に手を入れられた車両
景勝地での一時停車や減速運転
随所で入る観光案内


といった要因の相乗効果によるところも大きいとは思いますが、個人的に非常に印象的だったのが、

アテンダントさんの細やかな気配り

でした。

とにかく、車内を軽やかに動き回り、乗客に積極的に声をかけていました。
お子様にはお子様向けに、鉄ヲタには鉄ヲタ向けに(苦笑)。
いや、お子様向けのトークはお手のものなのかもしれませんが、自社(京都丹後鉄道)のことについてはおろか、鉄道事情についてよく勉強していることが、話しぶりからよく伝わってくるのですよ。

好きこそ物の上手なれ・・・でもないですが、きちんと鉄道のことを好きでいて、それを仕事にしている・・・という“矜恃”まで私は感じてしまいました(たまたま、そういう方に当たったのかもしれませんが)。

今回、「丹後あかまつ」号に非常にいい印象を抱いた背景には、6年前に北近畿タンゴ鉄道を訪れた際の、「丹後悠々」号との落差もあるのかもしれません。
ちなみに、当時の「丹後悠々」号は、「タンゴディスカバリー」号の東舞鶴編成の運用間合いを活かして、昼下がりに西舞鶴~天橋立を往復していたのですが、せっかくのKTR8000系使用、由良川橋梁では減速運転、奈具海岸では一時停車、随所で観光放送・・・と、現在の「丹後あかまつ」号とやっていることは変わらないのですが、

非日常性がほとんどない
(車掌は女性でしたが、アテンダント・・・というわけでもなかった模様)

こともあり、快適といえば快適に移動できたのですが(乗客が2両で1ケタだったし・・・)、あまり印象に残っていないんですよね。

それと比べると、北近畿タンゴ鉄道時代の末期からかもしれませんが(「丹後あかまつ/あおまつ/くろまつ」の松シスターズ(←勝手に命名)は、北近畿タンゴ鉄道時代のデビュー)、

ハード&ソフト両面の観光列車の改善には目を見張るものがある
(あるいは、ようやく“豊かな沿線の観光資源を活かした観光列車に目覚めた”)

と、思ったわけでしたとさ。

「その⑥」につづく・・・
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キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
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