特急“サザン”の旅(和歌山電鐵探訪記⑩)

「その⑨」のつづきです・・・

堂々たる駅舎
JR紀勢本線の末端区間をたどって、和歌山市駅に到着しました。
JRも一応は乗り入れますが、駅自体は南海電気鉄道の管理下にあります。

ここからは、数年ぶりの特急“サザン”に乗車して、大阪に帰ります。

**********

南海ホーム
・・・ということで、座席指定券を窓口にて購入した上で、ICOCAで改札を通って、乗り場にやって来ました。

乗車するのはサザンです
和歌山市17:59発の、なんば行き“サザン”号に乗車します。
当然のことながら(?)指定席券を別途購入の上、指定席車に乗車します。
行先表示機のLED化の流れが趨勢となっている中で、“パタパタ”(←適当に命名)が古き良き時代を偲ばせてくれます
(余談ながら、無理矢理走れば先発の17:29発の“サザン”号にも乗車できたところでしたが、そちらは“サザン・プレミアム”でした・・・orz)。

先頭
待つことしばらく、なんばからの“サザン”号が到着です。
和歌山市方の4両が指定席車の10000系、なんば方の4両が自由席車の7000系です。

なお、南海では「指定席車」についてはリクライニングシートを装備した車両が充当されます。
また、関空特急“ラピート”や、高野線特急の“こうや”“りんかん”は全車が指定席となりますが、“サザン”については、指定席(リクライニングシート車)+自由席(ロングシート車)となっており、利用者の判断で選択する余地があります

このあたりは、同じように座席指定車+自由席車から構成される特急が走る名鉄に通じるところがありますが、

指定席車と自由席車の“格差”が非常に大きい

のが、南海の特徴です。

論より証拠・・・

先頭車
指定席車(リクライニングシート)

--------指定席料金510円の壁---------

自由席車
自由席車(ロングシート)

・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
格差ありすぎだろ・・・(苦笑)

・・・もっとも、自由席の方が繁盛しているのですから、世の中不思議なものです
(和歌山市-なんば間を乗り通すならばともかく、短区間では自由席でも十分というのは、わからないでもありませんが・・・)。

**********

なんばからの到着後、そのまま折り返しとなる列車でしたが、すぐに乗車可能となる自由席車と異なり、指定席車は車内整理があるため、しばらくは乗車できません。
その時間を使って、車外の観察です。

ロゴ
先頭車には“NANKAI”のロゴマーク。
割とスタイリッシュです。

号車表示
先頭車の号車表示。

種別幕
こちらは中間車の号車表示。
列車名の表示と一体化しています。

ちなみに、中間車の方が製造時期が若干新しく、室内や座席周りの造りにも違いがあります。
まあ、そのあたりは以下でまとめるとして、車外から車内整理の光景を眺めます
(何気に、自動転換装置がついているのですね・・・)。

車内整理の終了後、アナウンスがあって、ようやく車内に入ることができました。
始発駅、発車までまだ少し時間もあることもありまして、人気がないのをこれ幸いと、車内をウロウロ・・・。

座席
こちらは先頭車(1・4号車)の座席です。
このときは4号車を指定されましたので、このタイプの座席に座っております。
リクライニング角度は少し浅めですが、始発から終点まで乗り通してもせいぜい1時間程度ですので、これで十分ということでしょう。

他方で、微妙にバケットタイプの座席となっているのですが、デヴ(=標準体型からかけ離れた)の私の体型のせいか、微妙に食い違っていてあまり誉められた掛け心地ではありません。
また、製造から30年近く経っていることもあって、詰め物がヘタリ気味であることも否めません。
座席指定料金が510円だからいいようなものですが、あまり長い時間お世話になりたいとは、思えませんね・・・。

座席
後ろから。
背面テーブルやフットレスト、センターアームレストといったところはありません。
先頭車の登場は昭和60(1985)年ですので、当時の国鉄在来線特急や、民鉄有料特急の水準からすれば、決して劣っていないどころか、むしろグレードの高い車両であったと思われますが、今となっては少し厳しいところですね・・・。

テーブル
窓側席については、一応小型のテーブルが固定されています。
もっとも、飲み物を置くので手一杯でしょうが・・・。

形
アームレスト周り。
白いレバーを“押す”とリクライニングします。
全面的にモケットで覆われているところが高級感を醸し出していますが、アームレストにテーブルが収納されている・・・といったギミックはありません。

壁はモケット
地味に、窓下の壁にもモケットが貼り付けられています。
視覚的な高級感はありますが、力を入れるところはそこなのか??

ずらずら
通路。
実用性第一といわんばかりの、シンプルな室内です。
まあ、“サザン”号の場合は、観光客向けというよりはビジネス・用務客向けという側面が強いでしょうから、これでもよいのでしょう・・・。

天井
天井。
大型のカバーに覆われた照明が特徴的です。

荷棚下照明
荷棚下の補助照明。
そういえば、近鉄特急でもこのパターンの照明をよく見かけます。
関西のお約束か何かなのでしょうか・・・。




中間車
こちらは中間車(2・3号車)の室内です。
先頭車と同じくリクライニングシートが並んでいますが、座席は別物です。
あとは、天井の照明の造りも異なっています。

座席
座席。
ヘッドレストの形状が先頭車の座席とは異なります。
また、センターアームレストも装備しています。

フットレストつき
跳ね上げ式とはいえ、フットレストも装備しています。
“少し新しい”(中間車の製造は平成4(1992)年)こともあって、付帯設備は中間車の方が充実しています。

とはいえ、(和歌山市を発車する前に少しだけ座った印象でしかありませんが)このタイプの座席もやはり詰め物は薄め。
あまり誉められた掛け心地であるとは思いませんでしたが、まあ乗車しても最長1時間程度なら、許容範囲なのでしょうか・・・。

窓下の照明
荷棚下の照明は先頭車ゆずりです・・・。

床
床。

サービスコーナーの後
サービスコーナーの成れの果て。
登場からしばらくは機能していたようですが、始発から終点まで乗り通しても1時間ちょっとということもあってか、現在ではシャッターが閉じられ、デッドスペースと化しています。

今は自販機
代わりに、向かい側には飲み物の自動販売機が設置されています。

トイレ等
サービスコーナーの隣のデッキにはトイレ。
指定席車は4両編成となりますが、トイレはこの1箇所のみです。
2号車と3号車の間となりますが、幌がパネルで覆われていることが、高級感を醸し出すに際して一役買っています。

こちらは幌
3号車と4号車の間(おそらく、1号車と2号車の間も同様)は、むき出しの幌になっていましたが・・・。
なお、乗降扉は戸袋を必要としない折戸タイプです。
“電車”ではあまり例のないものですが、荷棚下の照明とあわせて、このあたりも同世代の近鉄特急に倣っているのでしょうか・・・。

連結部
ちなみに、自由席車(手前)と指定席車(奥)の連結面はこんな感じです。
一応貫通路は開放され、幌もつながっているのですが、指定席券を所持しない乗客が誤って指定席車から乗り込んだような場合を除いては施錠されており、通り抜けはできません
(指定席車専属の車掌氏がいて、鍵については管理しています。乗車したときは女性車掌氏でしたが、いつもそうなのか、たまたまだったのか・・・)。

自由席方向幕
ちなみに、自由席車(ロングシート車)の方向幕は、列車名と行先が同時に表示されるタイプでした。




17:59、和歌山市駅を定刻に発車した“サザン”号はなんばを目指して北上します。
和歌山市駅の段階では、指定席車は2割程度の入りでした。

途中、割とこまめに停まっていきますが、とりわけ泉佐野や岸和田からの乗客はそこそこありまして、最終的には(乗車していた4号車基準で)3割5分程度の座席は埋まっており、夕方のなんば行きとしては「思ったより乗っている」という印象でした。
もっとも、こまめに乗客が入れ替わる自由席車とは異なり、一度乗り込んだら終点のなんば、あるいは終点直前の天下茶屋、新今宮といったところまで乗り通している乗客が多い(=比較的長距離の利用者が多い)というのは、指定席車らしい光景なのかも、しれません。
そもそも、“サザン”号の場合は指定席料金が全区間均一ですので、いくら車両設備に“越えられない壁”があるとしても、短区間の乗車ではもったいないのでしょう。

なんば到着
和歌山市駅からほぼ1時間。
“サザン”号は終点のなんば駅に到着です。
頭端式ホームが並ぶ堂々たる駅は、“The・ターミナル”ともいうべき風格に満ち満ちています
(阪急梅田駅や、阪神梅田駅を思い起こさせますが、“有料特急列車”が発着すると、また違いますね・・・)。

なお、線形だとか列車密度の問題もあるのでしょうが、ライバルとなる阪和線特急「くろしお」号に比べると、やや時間がかかるという印象です。
他方で、(指定席車に乗車する分には)確実に座ることができますし、運賃+座席指定料金の合計が(JR特急の自由席と比べても)若干安いのも、特徴といえば特徴です。

先頭
こちらは自由席車の先頭を務めた7000系。
帰宅の通勤客が、折り返しの和歌山市行きとなる車内に吸い込まれていっていました・・・。

りんかん号
他方で、高野線乗り場には、同じく帰宅の通勤客を乗せた「りんかん」号が停車中でした。

「その⑪」へつづく・・・
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Author:キモプアの紙
キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
その中でも(まあ、ほかに“キモプア”を自称する物好きもいないでしょうが・・・)選ばれし“逆”エリートゆえに“紙”(ペーパー的な意味で・・・orz)。

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