武豊線探訪記②

「その①」のつづきです・・・

※ほぼ完全に「キハ75乗車記」です。あしからず・・・。

キハ25に揺られて、知多半島の南の方にある武豊にやって来ました。
実は、名鉄の河和線がほぼ並走していて、武豊駅の最寄りには知多武豊駅があります(十分に歩いていける距離です)。
帰りは名鉄・・・という方法もなかったわけではないのですが、

こちらは“赤い18きっぷ”の旅の最中

・・・ということで、帰りもJR武豊線で、先程来た道を戻ることにします・・・。

武豊停車中
武豊港への線路跡を(ごく一部とはいえ)ウロウロしていたこともあって、帰りに乗車したのは、行きに乗車してきた列車の折り返しの“1本後”の列車です。
データイムには線内の折り返し運用ばかりしている武豊線列車ですが、朝夕のラッシュ時には、名古屋まで直通する“区間快速”が基本となります。
キハ25とともに、非電化時代の武豊線の掉尾を飾ることになるキハ75の4両編成が停車中でした。

連結面外から
2編成連結の4両編成です。
夕方のラッシュ時ですからね・・・。

整理券発行機とクロスシート
キハ75は、もともとは関西本線~伊勢鉄道~参宮線で、近鉄特急と張り合う“快速「みえ」”用に登場した車両です。
快速用の分際で、特急形のキハ85系と同系統の機関を2台搭載し、1両700馬力というハイパワーっぷりで一世を風靡しました。

キハ75
ここ武豊線では、ワンマン仕様として製造された2次車である400・500番台車が主力となっていますが、乗車したときは、もともとは非ワンマン仕様として製造された200・300番台車に由来する車両が充当されていました
(もう一編成は、400・500番台車に由来する車両だったかもしれませんが、未確認・・・。なお、現在では、武豊線電化後の転用を見越して耐寒改造が実施された3000番台への改番が進められています。高山本線にでも行くのでしょうか・・・)。

オールクロスシートの上質な室内に

整理券発行機

が、ちょっとばかりミスマッチです。

半自動ドア
半自動ドアも装備されています。

上級
座席は原則として転換クロスシート(扉そば・車端のみ固定)です。
転換クロスシートといっても、掛け心地がよく、背もたれも高い、ひと味違う仕様です。
窓側のアームレストも抜かりなく装備しています。だからオマエは急行形車両の・・・(以下略)。

それもこれも、

近鉄特急が直接のライバルとして想定されていた

からなのですが、さすがにリクライニングシートを装備した特急と勝負することには無理があるとしても、料金不要の車両としては全国的にもトップクラスの車両であることに、間違いはありません
(もっとも、現在では廃止されましたが、かつてこのキハ75が関西本線の急行「かすが」に充当されていたときには、さすがにそれはどうよ・・・とは思いましたが・・・(一度だけ、奈良→柘植という微妙な区間だけで乗車したことがあります・・・))。

パーティション
キハ75のもう一つの特徴が、扉と座席の間に、簡易型とはいえパーティションが設置されていることです。
これも「みえ」において半室指定席が設定されていた頃の名残ですが、上級感を醸し出すことに貢献しています。

カーテン
カーテンも、特急形車両顔負けのプリーツタイプです。

座席番号
指定席として運用されることもあるため、座席番号を記したステッカーがあります。
101番って何よ・・・という向きもあるかもしれませんが、単にトイレ前の席(車端の席)というだけのオチ・・・だったと思います
(うろ覚え・・・だから、探訪記というのはさっさと書かないと・・・orz)。

トイレ
そのトイレ。
やや基本設計が古い車両(1次車の登場は平成5(1993)年・・・もう20年経つんですね・・・)ということもあって、昔懐かしの(?)循環式です。

運転室
運転室の背後にやって来ました。
ワンマン化工事が施工されている以上、運賃箱がなければならないのに“見えない”という向きもあるかもしれませんが、使わないときには運転室に収納して、客席から見えなくしてしまうという凝った仕様です。
ホント、西日本や四国とは考え方が違いますね・・・。

運転台
運転台。
何気に速度計が160km/hまで刻まれているのですが、この車両だったら本気で走ったら軽く出せそうな速度なのが何ともまぁ・・・。

連結面
貫通路。

上質空間
ちなみに、車内に立ち入った際にはまだ名古屋から到着したばかりで、発車まではしばらく時間があったこともあり、あまり人がいませんでした。
だからこそ車内画像集めたい放題ともいいますが、そもそも武豊からの乗客自体が決して多くないという事情もあります。
なお、だからかどうかは定かではありませんが、このキハ75、吊り手が扉の付近にしかありません
天井が妙にスッキリしていると思ったら、座席部分には吊り手がないからなんですね・・・。

途中の各駅(私が乗っていた限りで感じたところでは、特に多いのが、半田や亀崎といったところですか・・・)からの乗客がそこそこあるため、大府に着く頃には座席が埋まる程度にはなりました。
朝ラッシュ時などはより混雑するのでしょうから、全体につり革があってもよさそうなものですが、そこは「特急のライバル」だからなんでしょうか・・・。

窓は大きい
なお、キハ75充当列車は(JR東海の特急列車と異なり)特に「ワイドビュー」を名乗りませんが、窓は割と大きく、展望性は悪くありません
(もちろん、窓割りの問題はありますが・・・)。




乗車したのは、武豊17:51発の「区間快速」です。
「快速」というものの、武豊線内は各駅に停まります(“区間”のつかない「快速」もごく少数走りますが、こちらは武豊線内でも通過駅があります)。

武豊の段階ではガラガラでしたが、停車していくにつれて、帰宅する高校生や会社員が続々と乗り込んできて、大府に着く頃にはすべての座席が埋まる程度の混雑になっていました。
これが2連だったらエラいことになっているところですが、さすがに東海もそこまではしないというところでしょうか。

他方で、単線で線路規格が高いわけでもない武豊線内においては、せっかくの高性能気動車であるキハ75も、その本領を発揮することはできません。
大府で乗客が入れ替わり、東海道本線に入るとスパート・・・には、なりません。
何せ夕ラッシュ時、関東圏や関西圏と異なり、名古屋圏の東海道本線は、基本的には“ただの複線”ですので、先行列車をぶち抜いて複々線をかっ飛ばす・・・わけにはいきません。

結局、キハ75がその真価を発揮しているのは快速「みえ」だけではないか・・・というような気もします
(昔、多気から名古屋まで乗り通したことがありますが、特に伊勢鉄道線内の走りはキレているものがありました・・・)。

名古屋到着
武豊から55分、18:46に名古屋に着きました。
方向幕がすでに変わっていることからも明らかですが、そのまま折り返しの武豊行き区間快速となります。
働き者ですね・・・。

**********

ということで、駆け足気味でしたが、電化を来年に控えた武豊線を往復してきました。

正直なところ、キハ75はもちろんのこと、(コスト削減を意図した)キハ25であっても、一般形気動車としては十分に高性能な車両です。電車と伍して走ることは十分に可能でしょう。
さらにいうならば、現状のキハ75、25形気動車の段階で、武豊線の線路規格では性能をフルに発揮できているわけではありません。

つまり、

電化=スピードアップ

という図式は、武豊線については成り立たない・・・と。

むしろ、名古屋圏で主力となっている313系電車(別に311系や211系を放り込んでいけないという規則はないのですが・・・)を武豊線に持っていくことで、“車両運用の効率化・全体としての車両数の削減”を図ることのほうが、目的としては大きいのかもしれません。
また、未だ高山本線や関西本線に残るキハ40系列を淘汰することも、当然念頭に置いてのことでしょう。

ひとつの路線の電化といえばそれまでですが、玉突き式に、割といろいろなところに影響を及ぼす、大事なのかもしれません・・・。

(おわり)
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キハ75

キハ75は一度乗ってみたい気動車です。とくに、快速みえでの高速走行を体験してみたいです。
あの車両はグレードが高いですよね。乗り得ってやつですかね。四国で乗り得っていうと、キハ185系3100番台の普通や、特急むろと5号の末端区間の普通運用、その折り返しが挙げられますが、最近乗り得列車がめっきり減ってしまいましたね。東海道線の321M、338M、521Mとかも通勤型に置き換えられましたし。
今残っているのは数えるほどですよね。

Re: キハ75

コメントありがとうございます。
キハ75は、一般形気動車としては極めて水準の高い車両であることは疑いないと思います(アコモデーションだけではなく、足回り・走りも)。
私自身の経験では、非電化でありながら一部複線化され、120km/hでの走行に対応した伊勢鉄道線区間の走りは、乗るに値するものだと思います(これが関西本線に入ると、列車密度が高いので押さえられた走りになるように、個人的には思います)。

また、「乗りドク列車の減少」・・・その通りだと思います。
もともと四国では、「特急」と「普通」をスッパリ分ける傾向が強い(特急車両を間合いで普通・快速・ライナー列車に入れるという発想が希薄)のですが、間合い運用に熱心だった他社においても、特急への格上げや間合い運用自体の取りやめにより、気がつけば少なくなってきました。
東日本の快速「くびきの3号」の送り込みにあたる485系電車の直江津から新井に向かう普通列車や、長野新幹線に接続する「妙高」も、北陸新幹線の開業を前にして風前の灯火ですし、ご指摘の「ムーンライトながら」絡みの間合い運用も、今や昔。「踊り子」号の送り込みになる早朝名物の東京から伊東に向かう普通列車も、今や昔です。
ちなみに、521Mには、8年前に東京に学会発表のため出張した際に、夜行バスで東京駅に着いた後、発表までの時間調整を兼ねて、横浜までのわずかな区間ですが乗車してきました(そして、横浜からE231系に揺られて東京に戻るというこの物好き・・・)。
登場直後は(普通車は)オール転換クロスシートで、“ハズレ特急”などと揶揄された185系電車ですが、リクライニングシートに換装されれば、特に不満のない空間だった(しかし、窓は開いた・・・)ことを、ぼんやりと覚えています。
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キモプアの紙

Author:キモプアの紙
キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
その中でも(まあ、ほかに“キモプア”を自称する物好きもいないでしょうが・・・)選ばれし“逆”エリートゆえに“紙”(ペーパー的な意味で・・・orz)。

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