四国鉄道文化館探訪記・平成26年夏(その③)

「その②」のつづきです・・・

“南館”の館内には3両の車両が収蔵されていますが、C57-44を除けば、いずれも四国と極めて密接な関係のある車両です
(フリーゲージトレイン2次車もまた、予讃線で走行試験をしていましたので四国に縁のある車両であることに間違いはありませんが、こちらは“屋外展示”・・・と)。

そのうちの1両が、蒸気機関車を退役させて“無煙化”を推進させる一方の立役者となった・・・

DE10形
DE10形ディーゼル機関車です。
しかも“トップナンバー”です。

トップナンバー
トップナンバーの証。

DE10形
支線・入替用として、軸重を軽くするために5動軸にしたともいわれていますが、それでも“機関車”だけあって、一定の存在感はあります。
DE10形は、四国のみならず、(機関車全廃をやってのけた)JR東海以外の全JRで未だに活躍している、まぎれもなき“現役形式”ですが、それでもだいぶ廃車が進みました・・・。

JR四国発足時、実に“37両”も国鉄から継承されましたが、普通客車列車の全廃、貨物列車の衰退(と、予讃線伊予市電化にともなうJR貨物の電機への切り替え)、多客臨時列車(「ムーンライト高知・松山」号)の全廃といった事情により急速に数を減らし、今や“2両”しか、JR四国にはいません。
すっかり、四国内で動いている姿を見かけるのも難しくなりました。

なお、このDE10-1然り、フリーゲージトレイン然り、キハ65形然り、さらには北館のDF50-1然りと、すべてJR四国所属のDE10形に牽引されながら、予讃線経由でここ西条入りしていたりもします。
後輩と手をつなぎ、何を思ったものでしょうか・・・。




何だかんだ言っても機関車です
何だかんだ言っても機関車。
存在感はあります。

連結器
連結器周り。
並形自動連結器のはずですが、「ムーンライト松山」号に昔よく乗車していたとき、“ほとんどショックなく発車させる名人芸”に、いろいろと感嘆させられたものです。
本州に渡って、EF65形に交換されると、途端に発車の際のショックが大きくなることが多かったのは、カマの性格によるものか、はたまた機関士の平均的技量の差だったのか・・・
(もちろん、EF65でも少ないショックで発車させる機関士はいたのですから、“腕”によるところが最も大きいことは間違いないのですが・・・)。

ラジエーター
ラジエーターまわりは、透明の板で中身が見えるようになっていますが、見えてどうなるのかは割と謎だったりもします・・・。

キャブ
運転室。
入替用として使用することも念頭においた設計のため、機関士は横向きで運転していたそうですが、理にかなっているようでいて、割と使いにくいような気も、しないでもありません。
本線運転時はもちろんのこと、入れ替え時においても、“前後同じような距離を走る”とは限ったものではありませんからね・・・。

逆サイド
逆サイド。
前灯を目になぞらえると、どこか愛嬌があるようにもみえてきます・・・。

銘板
銘板。
昭和41(1966)年製だそうです。

プレート
説明プレート。
画像は「ムーンライト」用の12系改造車を牽引する量産機のものです。
この1号機は、割と短命で、国鉄時代最晩年の昭和62(1987)年2月に、わずか21年の生涯を終えています。
トップナンバーの性と言うべきか、試作的要素が多かったのが原因か、あるいは、(後年量産された1000番台よりも)機関出力が100馬力小さかったのが原因で、性能が微妙に違っていたのが原因か・・・そのあたりは割と謎です。

ともあれ、廃車後も長きにわたり多度津工場内で保管されてきましたが、この“南館”開館に合わせて、移送されてきたという次第です。
もともと多度津で大切にされていたことに疑いの余地はありませんが、ここ西条でも、できるだけ長くその姿をとどめておいてほしいものですね・・・。




ちなみに、車両展示館の外には、標識や信号等についての実物展示が展開しています。
実物を目の当たりにして、線路の周辺に設置されているものが実際にどのような役割を果たしているのかを目の当たりにすることができるという仕掛けですが、鉄ヲタのオッサンならともかく、「四国鉄道文化館」の来館者のメインとなるお子様には、ちょっと難易度が高いかもしれません・・・。

標識類
距離標とか。

信号機
信号機いろいろ。

標準軌と狭軌
標準軌と狭軌の違い。
実は、北館の入口前にも同じような展示があるのですが、こちらの方が視覚的にわかりやすいです。

車輪
車輪いろいろ。
左からDE10形、キハ65形、2000系・・・だったと思いますが、車両の種類や特性により車輪径が変わってくるのが、面白いところです。

シリンダヘッド
シリンダヘッド(・・・だったと思います)。


さて、次はいよいよ“南館のヌシ”(←勝手に命名)である、キハ65形と再会します・・・。

「その④」につづく・・・
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DE10

KAZです
先日(11/09)はコメント頂きましてありがとうございました。

国鉄最後の年だったかJR化後の初の年だったか、宇和島運転区祭りでDE10を体験運転した(小学低学年だったからできたことですが(笑))とき、横向きで非常に運転しづらかったです。

新大阪は「500系こだま」か「みずほ」(山陽新幹線なら2&2シートで決まり)の列車で出て、松山にはしおかぜ23号で戻る予定でいますが、3年前に850*(ラッピング車)の自由席エリアに高松→松山で初めて座ったとき、確かにあまり座席に厚みがなかったように記憶していますので、最初から自由席狙いでいったろかと思っています。

岡山での折り返し車内清掃作業、16年前はドアが開くまでに結構待たされて自由席の列に並んでいるとイラっとしたものですが、松山駅での速さのほうが異常なんでしょうかね。。(^^;)

伊予鉄松山三崎バス

追加です

今日の昼、国道56号の歩道から見かけた表題のバスですが、クソボロな愛媛22ナンバーのものからやっと高速バスのお下がり(恐らく)に替わっているのを確認しました。どんな内装かちらっと見えた限りでは3列シート車両だったような…?

DE10と三崎バス

コメントありがとうございます。
DE10を体験運転されたとは、それはまた得がたい経験をされましたね。私はDE10のキャブに入った経験がないのですが、「入替用なら前後どちらにも同じように走るんだから横向きでいいんだろ」という発想で設計されていたとすれば、“現場のことを知らない人が設計したんだろう”と、思わずにはいられません。

また、「山陽新幹線なら2&2シートで決まり」・・・全面的に同意です。何がうれしくて、高い特急料金を払って5列席に座らねばならんのだ・・・。
私自身は(時間帯と本数の関係もあって)700系こだまレールスターの自由席を使うことが多いですが、時間が合うのであれば、500系こだまの6号車(元グリーン車)がベストですね。九州直通N700系の指定席も捨てがたいですが、混んでいるのが難点です・・・。
なお、8000系リニューアル指定席の場合、「数字上の座席の厚み」はあるのですよ。“数字上”は。ただ、詰め物がスカスカのため、座るとズブズブ沈んでいくことが「厚みがない」という印象につながるのではないかと思われます。座れるのであれば、自由席(4・5号車)がもっともマシだと、私も思いますね。
なにゆえに、大枚はたいてリニューアルして“ダメシート”にしたのやら・・・。
また、松山駅の折り返し整備は確かに異常なくらいに早いですが、そもそも下り列車の今治を出た段階で清掃員が車内を巡回してゴミ集めしていることの効果も、あるのではないかと。それ以前に、「折り返しの絶対的な時間が短すぎる」という見方も、無きにしも非ずですが・・・。

**********

また、三崎特急バスについては、面白い目撃情報をありがとうございます。
特急バス(三崎のみならず新居浜もですが)やリムジンバスで、長らく貸切落ちのブルーリボンが活躍し続けていましたが、いい加減弾切れなのか、あるいは高速バス用のセレガ(貸切落ちブルーリボンよりは新しい)をそのまま廃車にするのはもったいないと思い出したのか、高速落ちのセレガもちょこちょこ見かけるようになりました。
ただ、「3列車」とは、思いきったことをしてきましたね(東京線か大阪線あたりからの転用車でしょうが・・・)。もっとも、「3列車の少ない定員で間に合う程度の乗客しかいない」ということの裏返しだとすると、乗りドク車両のありがたみも難しいところなのかも、しれません・・・。

12/06,07のアンパンマンしおかぜ

昨日松山を出てしばらくして2000系の性能に感心した非鉄でアニヲタの友人と、今朝8時過ぎの新大阪駅で帰りをどうするかと話し合ったところ、行きと同じアンパンマンでいいということになり、5号車1番CD席,岡山17時11分着「さくら」4号車18番CD席が取れました。座席の割り当て順序はよく知らないのですが、これは両列車とも満席間近だったんでしょうか?

・行きの5号車2100(車番不明)はトイレの排水が故障、今日の2100(2110)はきちんと流れたので、昨日の松山運転所での2時間の整備中に修理したのか、はたまた8号車と差し替えたか・・?
・宇多津での増結後から車内の号車表示と次駅表示が狂ってしまい、車掌がスクロール部の表示を止めて「5号車」というマグネットを貼って対処。どうやら頻繁にあることのようで・・
原因は1号車の装置の故障と言っていたので、松山の次の停車駅で降りる際にどんな車両か見ると代車の2006(内装は旧来のまま)、そしてこれまた洗面所故障。。

細かなメンテナンスに時間をかけられないためか、どうも水回りの整備がちょっとおろそかなのでは?という印象を受けました。

・今日の岡山駅での5号車隔離指定席は、自由席車のつもりで迷いこんだらしく通路を往復する客がちらほら。(松山を越えて自由席で直通する客のために3号車を自由席にしてるのでしょうけれども)

Re: 12/06,07のアンパンマンしおかぜ

KAZさん、無事に大阪に行かれたようで、何よりでした。
帰りも結局は指定席で帰られたようですが、1番席=端・・・とは、乗り心地という意味ではハズレでしたね。
なお、(中の人ならざる)私も詳しく知っているわけではないのですが、過去の経験則に従うと、乗り心地が比較的マシとされる真ん中から埋めていって、端の席は(特に希望しない限りは)最後に発売されているような気がします。
背景にあるのは、一般論として、車端部の席は台車付近に位置するため乗り心地という面では不利に作用すること、また、デッキを出入りする乗客のゆえに落ち着いて乗っていることが難しいということがあって、敬遠されることが多いということです。もっとも、私自身は「後方の端の席」を選ぶことが多かったりもしますが、これは「気兼ねなくリクライニングできる」という理由と、「振子の作動具合をもっとも体感しやすい席である」という理由だったりもします。ただ、下り列車の1番席は「一番前=目の前は壁」ですからね・・・。
これが8000系充当列車であれば、数少ない「コンセント設置席」(8000系の場合、デフォルトで指定席となる車両(改座された車両)の端は、「パソコンテーブル」と称して、コンセントが設置されています)になり、持ち歩いている機器によってはありがたい席になるのですが、2000系の場合はそれもありませんからね・・・。

また、「トイレの故障」とは災難でしたね。
2000系も初期量産車の製造から25年近く。国鉄基準であれば「廃車」になってもおかしくないところ(ちなみに、先代のキハ181系は、1972年に投入された車両に至っては21年で廃車になりました(四国からは1993年には全廃))、JR四国の経営事情もあって、リニューアル工事(先頭車のみ)を実施して、まだまだ使い倒すつもりのようです。それゆえに、ガタがいろいろなところにきているところも確かでして、時折状態の悪い車両に当たると凶悪な振動やガタツキ音を発していることもあります。KAZさんが遭遇された電光掲示板の不調も、たしかに時折目にしますね。多度津工場や、各区所においても気がついたところはメンテナンスしているのでしょうが、どうも“追いついていない”ようです・・・。

ちなみに、私自身が遭遇したトラブルとしては、さる年のお盆休み(=暑い)に、2台搭載されたエアコンのうち1台が故障で動かない・・・ということがありました。生ぬるい車内のゆえにかえって人が少なく、まったりと過ごすことができたのは不幸中の幸いでしたが。
なお、コメントで取りあげられていた「2006」号は、アンパンマン列車の共通予備車として、外観はノーマル車でありながら、普通室はアンパンマンシートに改座されているという変わり種車両だったりもします・・・。

あれこれ

コメントありがとうございます。
早速読ませていただきました。

最前列だとレールの継ぎ目を通過する音をもろに聞けたので、スピード感も欲しかったのでまあ良かったです(笑)
1番席の困った点は、おっしゃられていたようにテーブルが小さいことに、通路側のフットレストが窓側に向けて若干左右に詰められているので足を載せようとすると変な姿勢になってしまうことも追加させてください。

淡路ルートや高速バスがまだなかった97年に瀬戸大橋だったか四国島内だったか、8000のT車に乗っていると「ズドドドド」とものすごいビビリ振動が何回かありましたので、どうも問題は経年だけでもないように思います。

冷房故障の件、過去ログで拝見しました。私もニューワイド周遊券で乗った九州の783で遭遇したことがあります。

181と185が予讃線の特急からいなくなって、早いもんでもう22年近くになりますね。
宇和島に住んでいた8歳の11月に185がデビューした際、列車番号が1000台のが185だと知って、松山へ出るときにSきっぷ片手に宇和島駅に並んで前面展望を何度も楽しんだものです。松山との行き来は185か急行うわじまの指定席のどちらかで、181は座席の問題から平成に入るまで避けていた記憶も。。
(Sきっぷの関係もあるのか、もうこのころから松山より南は自由席にしか客が乗らない土地柄でした)

一昨日の話に戻りますが、松山からも2両の自由席は各座席に一人は座るほど乗ってきていました(土曜ならともかく日曜の夜だから大して乗ってこないだろうとの予想は外れ)。

Re: あれこれ

KAZさん、コメントありがとうございます。
1番積のフットレスト・・・仕切扉の有効幅を確保するためか、微妙に設置位置が違うのですね。
意識したことがなかったのでご教示いただくまで思いつかずじまいでしたが、そういう意味でも「端は微妙にハズレ」なのかもしれません。

なお、もともと振子車は、通常の車両よりも振動や揺れが大きい傾向があるように思われます。
今年は機会があって山陰本線沿線に出かけることが何度かあったのですが、国鉄世代の車両ということを割り引くことにしても、381系電車の乗り心地はお世辞にも誉められたものではありませんでした(二重窓のため音が静かだったことはありましたが・・・)。
山陰本線の381系は1000番台に改番され、振子角を3度に制限して動作を開始したとかしないとか、諸説入り混じっていますが、車体がコロの上に乗っているという段階で、振子を動作させようと固定しようと、振動や揺れが大きくなることは避けられないのかもしれません。
もちろん、各車両ごとの整備状況の差、線路状態の問題といったところも絡んでくる、複合的な要因の積み重ねにより“乗り心地”は決まってくるのでしょうが、概して“振子車”(制御つきでもなしでも)の乗り心地に対する評価は辛めになることが多いと思います(「鉄」はダイナミックな走りをありがたがっているのですが、一般人はそんなこと知ったことではないでしょうから・・・)。

また、キハ185系のデビューから瀬戸大橋線の開業までは、確かにキハ185系充当列車の識別点は、「列車番号1000台」ということでした。下り方が指定席、上り方が自由席でしたので、上り列車の始発駅で待っていれば、「展望席を我が手に」(苦笑)というものでしたね。
もっとも、急行列車が少数派に追いやられた予讃線松山以東ではまだしも、JR化後しばらくは急行列車が(約)半数を占めていた松山以西では、私自身は急行「うわじま」の指定席(キロ28格下げで、リクライニングシート装備のキハ28-5200番台)をもっぱら選んでいたものです(あるいは、間合いの普通列車に乗車券だけで乗り込んだり・・・)。ちなみに、瀬戸大橋線の開業直後には、キハ28-5200番台が足りなかったからか、「全車自由席」の急行「うわじま」が一部あったことも、今となっては思い出です。

それから、私が松山駅あたりで時折眺める限りでは、松山以西の特急自由席には、堅調な需要があるという印象です。もっとも、指定席はガラガラですが・・・(座席も同じですしね・・・)。
もっとも、一時期は「4両」(指定席1両、自由席3両)が基本編成となっていたにもかかわらず、現在では「3両」(指定席半室、自由席2.5両/2000形連結列車は、グリーン車半室、指定席半室、自由席2両)が基本編成となっており、地味に減車されていることからして、高速道路の影響はバカにならないのだとも、思わずにはいられません(自由席がそこそこ埋まっているのも、裏を返せば“減車されているから”という見方もできます・・・)。
もちろん、しおかぜ21号に関していうならば、日曜は平日よりも少ないことは確かですが、それでもKAZさんが目の当たりにされたくらいの需要はあるということなのでしょうね(並走する高速バスの最終便よりもわずかながら「後に出る」こともあるかもしれません)。
プロフィール

キモプアの紙

Author:キモプアの紙
キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
その中でも(まあ、ほかに“キモプア”を自称する物好きもいないでしょうが・・・)選ばれし“逆”エリートゆえに“紙”(ペーパー的な意味で・・・orz)。

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