キハ185系3100番台

「予讃線海回り・普通913D(その②)」のつづきです・・・

停車中
北宇和島で普通913Dを降りた後は、向かい側の乗り場にやってくる予土線の普通4818D(海洋堂ホビートレイン充当)に乗り換えるのですが、乗り換えた先の記録に進む前に、キハ185系3100番台について改めてまとめておきます。

キハ185系といえば、国鉄が四国への最後の置き土産として残してくれた“特急形”気動車です。
JR化後しばらくは、先輩のキハ181系とともに四国特急を支えたのですが、何せ性能的にはキハ181系と大して変わらない前時代の車両(あくまでも「性能」という意味であって、車内のアコモデーションはキハ181系のオリジナル仕様とは雲泥の差があったものですが・・・)。

結局、制御つき振子式車両である2000系気動車や8000系電車が大量に導入されると微妙に持て余す状態となり、平成4(1992)年にはJR九州に20両がドナドナされていった・・・ということもありました。
残された32両(国鉄時代に新製されたのは38両ですが、JR四国になってからも14両増備されています)の仲間達は、主に高徳線・徳島線・牟岐線の特急として活躍していた(そして、今も活躍している)のですが、平成10(1998)年の、高徳線へのN2000系の投入に際してまたも余剰車が出てしまい、翌平成11(1999)年に、10両を一般形に改造して、老朽化していた急行形気動車を置き換えるために松山運転所に送り込むことになりました(その後、徳島地区の特急増発に合わせてトイレ付の3000番台車を召し上げて、特急仕様に戻したうえで原番号に復元させています。ちなみに、座席がオリジナルのR-55タイプではなく、8000系電車の普通車から召し上げたセンターアームレスト、フットレストつきになっている車両が原番号復元車です)。

もっとも、一般型改造とはいうものの、手が入っているのは最小限というところです。
“論より画像”・・・実際の車内画像を出してみることにします。

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室内
室内。
回転クロスシートが並ぶ車内は、特急時代と大して変わっているように見えません(こちらは八幡浜停車中の撮影につき、高校生が座席の向きをかなり変えてしまっています)。

座席
出庫時にはご覧の通り向かい合わせにセッティングされていますが、乗客が勝手に向きを変えることはもちろん可能です(脚台のペダルを踏んで回す・・・というアレ)。

座席
こちらは松山駅での撮影ですが、向かい合わせの座席ばかりです(そして、伊予長浜以西で乗ってくる高校生が適当に向きを変えていく・・・)。
なお、乗車した時には宇和島方の先頭車(キハ185-3103)がオリジナルのモケット、松山方の先頭車(キハ185-3109)が、平成8(1996)年に徳島線に特急「剣山」号が新設された際に換装されたモケットをまとっていました(微妙に違います)。

テーブル撤去済
特急時代からの変化といえば、背面テーブルと背面ポケット(網)の撤去が大きなポイントです。
まあ、メンテナンスにも手間がかかりますからね・・・。

テーブルは撤去済
先頭展望席についても、きっちりとテーブルは撤去されています。
ビス穴丸出しというのが、改造にカネをかけてもらえない“格下げ車”の悲しき性なのかもしれません・・・。

リクライニングレバーはスカスカ
もう一つの大きな変化が、リクライニング機能の無効化です。
リクライニングレバーは残っていますが、引いても何ら反応はありません(改造当初は接着剤で固定していたのか何かよく分かりませんが、リクライニングの生きている席に時折遭遇したのですが、最近は見ませんね・・・)。

そそり立つ
このため、せっかくのクロスシート(「リクライニングシート」とはもう言えない・・・orz)なのですが、不自然にそそり立っていて、長時間の乗車は地味にきつかったりもします
(まあ、キハ32や54のオールロングシートに比べれば遙かにマシという見方もできますが・・・)。

個別空調
他方で、個別空調は健在です。

デッキ
健在と言えば、デッキと客室の仕切扉(自動扉)も健在です。

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ステップ
扉は、種車時代と同様にステップつきです。
予讃線の松山以西(の非電化区間)は、基本的にはホームのかさ上げ工事が実施されていないため、役に立つ設備です。

車内からステップ
大きなステップです。
扉は種車時代の折戸のままです。
かつて、同じように特急形車両を一般型車両に魔改造(?)した北陸の419系電車や東北・九州の715系電車と異なり、キハ185系は最初から普通列車にも充当することを念頭において2扉で登場しているため、扉の増設工事の必要はありませんでした。

連結部
外観も室内も、特急形時代をわりとよく残しているのですが、現在松山にいる3100番台車は、全車がトイレなしの1000番台から改造されているため、見かけによらず「トイレの設備がありません」。

見かけにだまされて安心していると、エラい目にあいかねません・・・(苦笑)
(乗車した913Dにやたらと長時間停車が多いのも、一つにはこの「トイレなし」という問題があるのかもしれません)。

行先表示機
特急時代にヘッドマークが取り付けられていた部分は、幕式の行先表示機に改造されています。

銘板等
ちなみに、今年の913Dにおいては、宇和島方の先頭車をつとめていた「キハ185-3103」(原番号「キハ185-1003」)に乗車しました。

銘板
昭和61(1986)年製の、国鉄時代に製造されたグループです。
ステンレス製で割と新しそうに見えるキハ185系も、気がつけば車齢25年を越えてしまいました・・・。

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天井とか
八幡浜を出ると、高校生で賑わっていた車内は閑散としたこともあって、卯之町停車中に靴を脱いで天井を写してみました。
しっかし、人がいませんね・・・(卯之町の時点でキハ185-3103に乗車していたのは、画面に写っている松山から乗り通してきたオッサンと、私の2人だけでした・・・)。
この飾り気なんてサラッサラない天井が、国鉄形の証なのかもしれません。

網棚とか
荷棚もまた、飾りっ気などサラッサラありません。

停車中
こちらは八幡浜停車中に、デジカメのチルト液晶を無駄に駆使して低いアングルから撮ってみたものです。
床下に機器満載・・・というのが、気動車の気動車たるゆえんです。

側面
側面。

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まあ、テーブルがなくなったとか、リクライニングできなくなったとか、「普通列車相応」になったところもあるキハ185系3100番台ですが、それでも回転クロスシートは原形のままで、普通列車専用車両としてはやはり“上級”であることに間違いはありません。

他方で、ワンマン化工事も難しければ、両運転台化改造も難しそう・・・ということで、運行にコストがかかる車両であることも間違いはなく、高校生が大挙して乗車してくる時間帯の限定運用となっており、昼間は松山運転所や宇和島運転区で昼寝しています。
「車両の効率的な運用」という意味ではもったいないところもあるのですが、JR四国の厳しい財政状況(=本州三社のようにバンバン新車を投入するなんてとんでもない!)を考えると、もうしばらくは生き残りそうです。
朝夕にしか出会えないという欠点はありますが、数少ない、予讃線松山以西の普通列車でクロスシートを堪能できる車両ですので、タイミングが合えば乗車してみると、ちょっとは「乗りドク感」を味わえるかもしれません・・・(特に「青春18きっぷ」や「四国再発見早トクきっぷ」のような「普通列車限定」のきっぷの場合)。

「海洋堂ホビートレイン」につづく・・・
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Author:キモプアの紙
キモメン兼デヴ兼クソヲタ兼フニーターで当然の帰結として“プア”・・・。略して“キモプア”。
その中でも(まあ、ほかに“キモプア”を自称する物好きもいないでしょうが・・・)選ばれし“逆”エリートゆえに“紙”(ペーパー的な意味で・・・orz)。

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